FOU’s blog

日本の大学 今 未来

【短編】最近シンボルマークが増えてきた

ブランドイメージはたいせつ

東京科学大さん、東大さん、阪大さん等々、なんだか文科省&国立大学の間で、ロゴマークというかシンボルマークの定義かがふえているように感じます。(多分どこか見えないところでそんなお話があったのかもしれません)

で、今回は、JSPSの特別研究員のもの。この事業に採択された人は、ざっくり言えばこの業界(大学内の立場)ではすごい人で、履歴書にも書けるし、名刺に入れても(知っている人は)すごいですねえ!と言ってくれます。で、このすごい人であること知名度が今一つ。大学の事務をやっている人も(筆者であれば respect しますが)それ以外は知っていそうなのは研究協力系のポジションの人くらい。それ以外の職員は何それ?レベル。そんな状況ですから、広くたくさんの人に知ってもらうためにもは何かしらのブランド戦略はとても大切なのだと思います。

ついでにJSPSさんにおねだりするとすれば、特別研究員にシンボルマークをつけるなら同様に外国人特別研究員にもつけてあげる方が良いし、科研費の基盤研究ABCあたりについてもシンボルマークを作ってくれると、HP、出版、発表会等々で必ずお役に立てそうです。

 

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【論文博士】JSPS論文博士号取得希望者に対する支援事業が終わります

小さな話のようで、大きな出来事かもしれません

細々やっていましたが…

JSPSのHPを見ていたら、当該事業を2024年度までとし、次年度以降は募集をしないとのこと。

当該事業は、ざっくりいうと政府開発援助(ODA)の対象国の研究者に、日本の研究機関において論文博士授与の機会を設け、そのプロセスのため最大3年間支援を行うもの。最終となる2024年度で9名の採択を予定しています。で、何が実際おこなれるかというと、実施計画に基づき、論文博士を希望する外国人研究者が日本にやってきて研究指導をうけ、日本の研究指導者側も当該国に赴き同様に研究指導を行うというもの。ですので、イメージ的には、外国人の研究者が論文博士取得を目指す過程の中で、対象国の機関と学位取得希望者と受け入れる日本側の大学等機関とその研究者たちとの交流を促進していこうとするもの。言い方を替えると論博取得を材料とした諸外国との大学間交流の色彩が強くなります。

時代(とき)の流れとともにその役割終了

この事業が始まったのは前世紀のこと。当時は日本VS途上国の高等教育の差というものはそれなりにあり、あこがれの日本の大学で学び・研究できる価値は大きかったのだと思いますが、ただいま日本の大学は国際的地盤沈下中ですので魅力が薄れてきたのものと推測できます。

それとは別に、日本の国際的な国内事情もあります。そもそも大学院の課程を踏まず博士学位を提供するシステムは日本だけのもの。昨今国際的にも、学位取得やその取得の過程においてディプロマ・ミル(ディグリー・ミル)やハゲタカジャーナル・ハゲタカ学会の存在が危惧されている中では、(良い取り組みであっても)そろそろその役割を終えても良いように感じます。長い間お疲れ様でした。

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【発表8月中旬・採択大学を占ってみる!】令和6年度「人文・社会科学系ネットワーク型大学院構築事業」国際連携型をいろいろ考えてみる

昨年度(令和5年度)に続き採択大学を予想しています。大学職員の方は『何バカやってんだよ!』と思わずご自身でも勉強がてらトライしましてみましょう。※オフィスでピーナッツを集めてヘンなことすると時節柄世間様に怒られますのでお控えください…。書いていることの理解は大学外の方にはハードル高めですが頑張ってごお読みいただければ…。

令和6年度募集の傾向

令和5年度との大きな違いは、募集要件の中に国際連携型という言葉の追記があります。そのため、代表大学は日本の大学、連携を組む大学は海外の大学となります。さらに教育機関ではない連携機関の名前も別途記します。

事業としてやらないといけないことは、海外の大学院・研究機関・企業・国際関係機関等の外部機関と連携するとともに、10名以上の大学院生(修士・博士ともOK)、3 名以上の教員及び 1 名以上のプログラムコーディネーター(URA等)が参画する教育研究プログラムを構築する実効性ある計画であることとしています。筆者個人的には、それほど大学で行う取り組み自体のハードルは高く感じません。応募はその中身で勝負。

で、今年度の応募件数は12件(昨年度は8件)、以下募集の要件。

選定(予定)件数 :4件程度。 (筆者の予想では5~6件程度採択しそう)
経費の補助期間 :最長6年間。(最大 40,000千円(初年度交付・年間)

※他の科研費と同様、必ず中間評価・査定がはいりますので、ちんたら事業をやって目に見える成果がでていないと次年度の交付金額が減額されます。

審査方法

いつもの二段階システム。申請書類の書面審査(ピアレビュー)は、JSPSの学術システム研究センターの書面審査委員による審査(1申請5名程度?)で以下の5段階のランク付けで12件の順位付けをします(公募要領にはそこまで書かれていませんので筆者の推測)。その結果をもとに面接をして選考委員会で最終決定。※交付予定総額から調整をすれば(良いものがあれば)あと数件追加採択が可能と思えます。

なお、書面審査の後は、8月上旬に面接(多分プレゼントと質疑)ののち同中旬に採否決定の予定。※9月初旬には答え合わせ&反省会を行いますのでこうご期待。

a ・非常に優れている

b・ 優れている

c ・妥当である

d ・やや不十分である 

e・不十分である 

以上に基づき筆者も審査(ごっこ)してみます。筆者の審査に活用する材料は、大学名、事業名称、連携する海外の大学名称・日本の連携機関名称のみ。(もちろん、本当の申請書類にはしっかり応募理由が書かれています。)それではがんばって5段階評価を。

①d・新潟大学

『東アジアの共通課題を解決するための大学院国際共修プログラム』と銘打っています。連携大学は中国、香港、韓国、ドイツの計5大学。題目の共通課題や国際共修と連携する大学との間でどのような成果を期待できるかがわかりづらい。(もう少し題目をインパクトあるものにした方が印象としては良い)

②c・筑波大学

法学分野での国際連携。スペインとドイツの大学との間での連携で一定の成果は見込まれる。

③a・東京大学

公共政策高度人材養成を目的とした国際連携。連携先の海外大学も一流どころばかりなので大きな成果が期待できる。

④c・東京外国語大学

欧州4大学と平和学を基礎とした歴史学のアプローチでダブル・ディグリーを取得を行う試み。多文化的公共圏における歴史と記憶というような主題の書きぶりが何を実際行いたいのか素人目線で見えにくくしている印象。

⑤b・一橋大学

基本的には良いプログラムに感じる。ただ連携先の海外大学は欧米圏で固める方が事業目的に即しているようにも感じる。国連機関との連携も好印象。

⑥c・金沢大学

『グローバルにサステナビリティな人材を養成』をするため、どのように海外大学と連携していくの見えにくい。

⑦b・滋賀大学

台湾、英国、アメリカの大学と Silicon Valley Center of Operations and Technology Management, San Jose State University 、さらに SOAS との連携も興味をそそり良い成果が出そうな予感。

⑧c・神戸大学

連携する海外大学・機関が多すぎ。選択肢が多いのは悪くはないが、大学院レベルでの連携ならもう少し絞り込んだ方がよいのでは。

⑨c・広島大学

題目にある『持続可能な組織文化の形成』のため、どうして北京外国語大学、メルボルン大学とつながる必要性があるのか見えにくい。

⑩b・長崎大学

題目にある『長崎を起点』という表現で、オランダライデン大学などと日本研究をするのは、とても興味深く(勝手に)感ます。

⑪c・愛知県立大学

『多言語多文化社会で必要とされるコミュニケーションデザイン能力を有する人の育成』についてのプログラム。連携する海外大学は、異文化の色彩はあるが、多言語での関わりはあまり感じられない。カナダ、アメリカで実績のある大学の加入があったら説得力は高まった。

⑫c・事業構想大学院大学

インドとのアプローチによる国際連携プログラム。アクセスをインドに特化し方向性はしっかりしていそう。

採択予想

1.③a・東京大学

2.⑤b・一橋大学

3.⑦b・滋賀大学

4.⑩b・長崎大学

次点(2大学)

⑧c・神戸大学

②c・筑波大学

(筆者の)講評

やはり東大は応募慣れしていて内容も手堅いので採択必至。一橋大、滋賀大、長崎大は甲乙つけがたいですが、筆者個人的には滋賀大の応募内容に魅力を感じました。その次は候補は予算に余裕があるのなら、国立大以外の愛知県立大や事業構想大学院大学も採択対象としても良いと思います。

課題とまとめ

ちなみに筆者は前回も採択大学予想をしましたが内容は芳しくありませんでした。今回は挽回したいです。

実は筆者が一番言いたいことは以下。なんで私大からの応募が極端に少ないのか?。首都圏であれば早慶上智あたりは大学院も充実しているんだから、(やる気があれば)応募は可能。国際性から考えればICUなんかも国際的なつながりで良いプログラムが提供できる可能性は十分にあります。関西圏でも同様、関関同立なら国際的なパイプもそれなりにありそうなのに申請しません。

出さない理由は、(実は大学として)お金に苦労していないから?。このようなプログラム自体にに関心がないから?。大学院の質が低くてそれどころじゃないから?。教員の質が低く過ぎて対応できないから?いろんなことにチャレンジする気がないから?。なんとなく出しても採択されそうもないから?。採択されるとその予算執行時の外部資金の取り扱いが邪魔くさいから?。等々筆者はうがった見方をしています。

MEXT・JSPS・JSTからの目線でみると、偏差値がとても高いと言われる人気私大でも、国際事業を含めた科研費の申請件数・採択件数ともに非常にわずかなところが多数。これから大学を受験してみる人や家族もその理由は何なのかを知っておくべきだと強く感じます。

↓今回の情報はこちらに。関心のある方はご確認を

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【ふりかえり】宝塚歌劇団さんのもろもろをみて落ち込んでみる

宝塚歌劇団さんの事案に対する阪急阪神HDさんの対応がやはり気になります。阪急阪神HD株主総会(6/14)でももめているよう。引き続き教育上のハラスメント事案と類似性が高いのでフォローしていきたいところ。

謝り方は大切

3月28日、結局、阪急阪神・劇団さん側は、追い詰められた形で謝罪に追い込まれました。自殺した人が出ると、所属していた学校や組織の中で何かあったのではないかと疑念をもたれるの良くあること。ですので、これまでの記者会見の場で証拠云々の話は、その背負っている立場上せざるえないことはあるんだ感じます。ただ、なんで、女性のみで構成され演劇をする劇団であって音楽学校時代からの伝統を背景とするハラスメントが起こったと考えられる中、なぜ阪急阪神さんの対応者がすべて年功序列で偉くなったようにみえる男性3名なのか?。やはり無理してでも女性の立場で説明できる人が必要でした。特に関西における阪急電鉄の立ち位置はお上品でトレンディーでダーティーなことには無縁な会社としてのイメージがある中、旧態依然とした組織体質を見るのは悲しいです。

全然話は違いますが小林製薬(プベルル酸・紅麹)の記者会見でもオトコのオジサン4名並んで説明していました。最近頻発している教育委員会が行う不祥事に関する謝罪会見でも極端に女性が少なすぎます。令和の時代のスタンダードは男女比を意識した記者会見が必須です。なぜそんなことくらい気づかないのかそちらの方が疑問。

結果として、何がいけなかったのか?何を悔い改めたら良いのか?

関係するみんながやるべきをやらなかったのが一番の要因。上級生たちは長年の伝統と文化として厳しく指導することが求められてきました。ですから上級生は厳しい指導を下級生にするのは当然と信じ、やらなきゃならない仕事として考えます。ですので、その組織としての管理者(学校・劇団本体)側は、上級生が下級生を厳しく指導することについて常時注意を払う必要があります。基本的に指導を行う際の厳しさとハラスメントとの境界を把握し助言を行うのが管理者の役目。最近はいくらでもハラスメントを防止のためのガイド本はあります。映画のトップガンとかのアメリカの軍隊を題材とした訓練シーンをみていても分かりますが、途轍もなく怖そうな鬼軍曹であっても、ミスした兵士を絶対殴りません、必ず腕立て伏せ。で、これが日本軍の場合は必ず(愛を?込めて)殴ります。もちろん時代は変わりましたが、この違いって今でも大きく日本社会には残されているように感じてしまいます。事実、このようなハラスメント対策についてしっかりしていそうな、自衛隊、警察、消防署のようなガテン系公務員社会でも無くすことができません。宝塚の場合、20代女性のみの閉ざされたエリート集団と言えますから、同様に何かしらの良くない文化生じていまいがち。それを第三者の立場で人が公平中立的に見守る仕組みが重要です。

まとめ

ということで、筆者には、加害者側の団員がそれなりにハラスメントについて彼らなりの正義感やで組織のために行ったと思えてしまいます。そこが筆者のわだかまり。そのため、一義的、直接的には、上級生・団員の行為での結果責任を問うのは容易いですいのでうが、問題の本質はその部分ではありません。再発防止を真剣に考えるのなら、厳しいトレーニングを行う中で、どのようにハラスメントが生じない環境を作るのか?がとても重要。基本的には、たくさんの関係する人たちが関与して学生・劇団員とその行動を見守る(チェックする)人の存在がとても必要。定番の仕組みとして所謂有識者で構成されたアドバイザリーボードとやらを4月より設置するようですので、それがちゃんと機能させるかがポイント。

大学でのハラスメント(対策)でも同じ。(例えば)影響力のある教授のハラスメントへの所謂忖度、学生の部活でも同じ、何かしらの理由で本来注意喚起が必要なのに沈黙してしまうような文化を打ち破らないと次の被害者が出てくるだけ。やることは見えているのですがちゃんとできる日本になれるかが課題。

 

 

 

 

【短編】国立大学協会声明 -我が国の輝ける未来のためにー の発表について考えてみる

このことについてはブログネタにする人はいなさそうですのでとりあげます。基本的に書いていることはごもっともなことばかり

いいたいこと ーお金がありませんー

令和6年6月7日付けで、国立大学協会声明ー我が国の輝ける未来のためにーが公表されました。(こんなのって何十年かたってから『へ~っこんな時代に国大協がこんな声明だしてたんだ…』と未来の人が感慨にふける資料になるものです)

声明内容は、大学に関わっているいる人(筆者)なら特に目新しいことは感じませんが国立大学で困っている問題意識を改めて文字に起こしているもの。筆者としては異論反論もなくそのとおりだと思います。確かにお金がありません。基本的に収入が増える要素がないのに文科省が減額するからこんなことになるんです。

基盤経費(運営費交付金)の仕組み

国立大学が法人化してから、もう約20年になるのに、いまだ運営費交付金はあてにしないで自主財源で頑張れの方針を続けるのは如何なものかと。そのくせうまくいかなくなると指定だの卓越だのの言葉で差別化し支援をするのも問題の根本的な解決にはなってはいません。

このこと、長めのスパンで見ていると、毎年文科省が国立大学関係の概算要求をしても財務省側から要求基準だのシーリングだのの縛りを提示されて跳ね返されています。財務省さんは予算が減額されるとHappyな気分になる人たちですので、特に新規事項での増額は厳しく査定されがち。どうみても役人同士ではらちが明かないので、口先だけでない政治の力(文科大臣より上)で財務省に圧を加えないとこの先もずっと今の状態が続きます。

輝ける未来への協働 

将来への取り組みとして、①博士人材、②多様性、③国としての知の水準、をあげています。特に博士人材の育成については、近年、成果はともかく様々な取り組み(自体)は行われてきました。筆者の問題意識は、ざっくりした物言いですが、日本企業の幹部が海外企業の幹部と名刺交換したら、その肩書には、Dr. や Ph.D が普通に加わっています。Bachelor は、名刺に入れるレベルの称号でもありません。日本の大学は1960年代初めころからエリートからマスに動き始めましたが、その動きは学部教育まで。大学院については、一部の業界(教授職・研究者)以外には期待されていません。グローバル化された世の中での大学院教育の有用性は、誰もが早く気付く必要があります。

おしまいに

THEのようなランキングの中での日本の大学の姿は寂しい限り。もちろん評価方法の問題もありますが、海外からの日本の大学の視線はこの程度とは言えます。いつまでも大学は、昔の日本陸軍のような、信念・精神論でのがんばりでやっても良くはなりません。財政支援は必ず必要。特に国立大学は、国の施策により日本全国に作った事実があるわけで、それを今さら地方国立大をないがしろにしてはいけません。ただただ輝ける未来のためみんなでがんばってもらいたいものです。

お金があればできる事例 ー沖縄科学技術大学院大学OISTー

一応カテゴリーは私立大学となりますが、政府からの資金(内閣府)で作られたケース。沖縄本島那覇から離れた恩納村というロケーションに設置されていても、海外でも評価される大学となりました。地方の国立大学でも予算をかけて特色のある重点施策を行えば良い教育研究の場を提供できる事例になると思います。

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この時は国立大学ももっとよくなるいってたんだけどなあ…

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【短編】大学食堂ってどうあるべきか考えてみる ー課題と未来ー

小ネタです。最近の学食事情。これ書いた理由は最近食堂が生協組合員(所謂学生)でないとお食事のお値段を上げることになったことへの逆恨みから。

大学を受験しようとする人や外部の一部の人の大きな勘違いとして、素敵なキャンパスの素敵なレストラン、最近の大学は変わったね!というのがあります。これはオープンキャンパスなどの際のおいしい食堂の過剰演出?しすぎていることが影響しているようにも感じます。

結局生き残るのはごく普通の学食?

大学で働いていればわかりますが、基本的に大学内での食堂営業は厳しくなってきているのを感じます。その理由として、街中によくある食堂と大きく異なる仕組みとして、混むのはお昼前の授業が終わった時間帯のみの業態。ですので、夜ごごはんの提供は基本なしでのランチ営業中心、また、大学の行事によって普通の日なのに来客者(学生)が極端に減ること。やはりこれって食堂経営者側からすると食材・キッチンスタッフのやりくりも大変になってきます。

以下大学であるからゆえの困ったところの詳細。

①食の多様性?が負担

よくある学食のスタイルは、メニューを見て食べるもの決めて(例えば生協の)ミールカードで購入します。その中で街中のよくあるお店との大きく異なるのは食堂の利用方法。大学の食堂では食べるところは公共化されていて、学生は何か注文をしなくても別用途(休憩・待ち合わせ・勉強etc)での滞在もOK、さらに言うと(食堂側では一応制限はかけていますが)自宅で作ったお弁当や近所のコンビニで買った弁当も何気なく食べていれば怒られることもありません。特に学生が複数で食堂利用する際、食堂のカレーを食べる人、途中でセブンの弁当を買った人が混在し一緒に食べる光景も普通。また、お昼時は食堂内が混みあうので、食堂外への食器・トレー・スプーン等の持ち出しも普通。食べた後、ちゃんとトレイを回収コーナーに持ってきてくれるとは限りませんので食堂側としては衛生上も含め困ります。

さらに大学側が(外部の事業者として)キッチンカーの導入をしたりで日々普通にやっている食堂側からすると背中から鉄砲撃たれてしまうこともいばしば。

②食堂は誰のもの?

多くの場合、大学内の食堂は、全国ネットの大学生協が運営していることが多いのですが、ホテルなどが大学と個別に賃借して営業権をもつことあります。で、借り手側のメリットととしては、学内に自分たちで食堂を作るのではなく、ほぼ食堂用途で作られた場所・建物で開業すればすれば良いだけ(居抜き的な考え方)ですので、大学内の立地を活かし独占的にお食事を提供することが可能、そこはメリットかもしれません。

③授業のないときは閑散

以上のようなお話だけなら、食堂運営者側にもメリットがありそうですが、大変な部分もたくさん。大学職員の人なら良く分かると思いますが、一年間のうち大学で通常の授業が行われるのはだいたい30週(前期15コマ/週+後期15コマ/週)。それ以外の期間、学生のキャンパス利用は少なくなります。また、大学の行事に合わせ臨時休業や臨時営業オープンキャンパス・入試etc)に協力する必要も生じます。

④今でも学生としてはワンコインを超えるとキツイ

一か月に20日間大学に来る学生がいたとして、毎回食堂をしてその都度500円の食事をしたらそれだけで一万円、その他に飲み物やスナックも買うでしょうから、実際はさらに支出は多くなります。ですので、現実的に提供するランチ類も上限500円を目安となります。でないと利用者である学生の足は(長い目で見れば)遠のきます。物価上昇により街中のお店のランチの価格が1000円を超えていますが、同様の金額では学生はきません。値上げをしようとすると投書箱に値上げしないで!のお手紙が入ってしまいます。そのあたりの食材選びと価格コントロールは大変になります。

SDGsもたしかに大切なんだけど…

街中どこにでも普通にある食堂・レストラン以上に特別に気を遣うこともあります。その典型が宗教食。西アジア・東南アジアなどからの留学生・研究者の人たちへの配慮とハラール認証のお料理の提供にも取り組んでいます。ご承知のとおりでハラール認証ってイスラム教を知らない者からすると準備はかなり大変。そしてそもそもおいしいものが提供できるかが課題。このようなことに気にしだすとヒンドゥーヴィーガンベジタリアンはどう対応するか等々で迷宮に陥ってしまいます。

※ハラル・ハラールは、アラビア語➡英語➡日本語での表記だとHalal・ハラルとなるのですが、アラビア語として実際発音するとlaラ部分がlaaに聞こえるらしく、そのため発音に準じて日本語で表記する際はハラールと記す方が良いようです。ご参考。

⇩以下はもう消えていたらごめんなさい

www.univcoop.or.jp

www.utcoop.or.jp

www.sophia.ac.jp

osaka-univ.coop

⑥100円朝食も…

内閣府農水省の資料統計で最近の大学生が食習慣(特に朝めし抜き)が乱れているのでなんとかしなきゃ!ということで多くの大学の大学で行われだしたのが100円朝食。食生活が不規則になりがちが学生のため、安価(100円)なお値段で朝ごはんを提供する取り組み。筆者としては総論賛成ですが、そもそもお寝坊さんで食の乱れのある若者が朝っぱらから大学に来て100円だからといって朝ごはんを食べに来るのだろうか?というのが素朴で大きな疑問。なんだか主役不在で大人の人たちで盛り上がっている気もします。

⑦うまく営業できている事例 ー結局昔ながらが生き残るー

旧帝大だからという理由もありますが、キャンパス内の職業別滞在者比率。普通のマンモス私大の学食ならその利用者の大部分は学生が占めますが、研究型大学院大学の場合、終日学部学生以外の利用者が期待できるのがメリットかもしれません。

その一例として、阪大豊中キャンパス内にある図書館下食堂って、キャンパス内の大学総合図書館の半地下スペースで営業していますが、長年にわたって人気を継続。お昼時は(元祖らしい)天津麻婆丼と呼ばれる高カロリーなジャンク系どんぶりを目当てに学外からの食べに来たり(今でも)テレビ取材があったりで人気店を保っています。結局普通にお値段お手ごろでそこそこおいしいというのが生き残る道のよう。

r.gnavi.co.jp

⑧高級ランチで勝負する(しかない)

神戸のポーアイにある神戸学院大学内のレストラン・ショリポーさん。ポートピアホテルさんが運営するレストランとして周辺のグルメ志向の人たちには知られた存在。学外者は50円増、土日限定メニューは明らかに学外者向けに設定されています。このやり方って主人公であるべき学生さんに依存していませんが、お店をやっていくのには仕方ないということなのでしょうか…。筆者はいったことはありませんが、とても良いロケーションのところ。特にお天気の良い日にいけば、ホテルオークラ、ポートタワー、Mosaic 界隈の景色を眺めつつおいしいランチを楽しめそうです。

www.portopia.co.jp

⑨食堂は生協会員様のものですから…

一つの大学の中でも、複数食堂があると経営母体はいろいろありますが、多くの大学で主として食堂を運営しているのは大学生協さん。学生は、入学時(半強制的に)に、お金を払って組合員になります。生協に入る学生のメリットととしては、本が安く買える、自動車学校が安く通える、旅行が安く行けるetc。そして一番よく利用するのが多分食堂。ただ、キャンパス内にある食堂ということで、これまでは生協会員でない人も当然自由に利用しそれが普通でした。それが昨今は、基本に立ち返り?利用者が特定できるミールカードなどを用いて組合員の学生には組合員価格での食事提供を行う仕組みが増えてきています。とはいえ、大きな金額ではありませんが組合員・非組合員との間で価格に差異を設けることは、(筆者のような)非組合員にとっての心証は良くありません。経営上これまで来ていた利用者離れにつながるかもしれませんので検証が必要かもしれません。

むすび

ぜんぜん結ばれていませんが、以上のとおり、筆者の理解では大学での食堂運営者のオシゴトって結構大変。ですので王子公園の関学さんのように、周辺住民にも開放した夢のような安易なレストランの開設話に(どんな運営手法をとるのかは今のところ未知数ですが)違和感を感じてしまいます。そんな大学の食堂にも外部から学食マニアの方も時々きますが、価格を圧縮した若い人向けの料理が多いのでご年配の方は特に期待しない方が良いと思います。

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実際のメニュー例(個別の評価は控えます。)

【写真1】カレーに温玉つき

【写真2】カツカレー

【写真3】(これでも)チャーシューラーメン

【写真4】味噌ラーメン(バター付き)






 

【旬もの・削除注意】YouTube(ootb STUDIO)による大学紹介

他大学の知人からの情報。筆者の立場は単なる仲介者です。消えて無くなっていたらご容赦ください。なお筆者がこの動画を紹介しても一切儲けはありません。

YouTube(ootb STUDIO)「全・科・者」(日本語訳)

https://www.youtube.com/watch?v=p1WHu-Vhjxk

「全・科・者」は、K-POPアイドルBTOBのイ・チャンソプ氏が様々な大学に1日体験入学し、授業参加や在学生との交流を通じて、各大学のもつ魅力を引き出す番組です。過去には高麗大学ソウル大学などの名門大学も紹介されており、大阪大学は日本で初めて取り上げられました。公開約1か月で再生回数315万回を超える反響があったそう。筆者もyoutube内のコメント(日本語訳)を読みましたが概ね良好な内容、一つにはイ・チャンソプさんの韓国内での人気・人柄が影響しているものと思えます。

で、阪大側の対応者は、グローバルイニシアティブ機構の拠点長による大学紹介、工学研究科教授によるプラスチックの「サーマルリサイクル(熱回収)」についての講義、そして、留学生とのランチやサークル活動の紹介など充実した内容となっています。約30分の内容ですが最初から終わりまで見飽きるところがありません。よくできています。受験生側ではなく大学教職員側の方が見て勉強になる内容。

※記載の一部は阪大内でのe-mail による紹介情報を用いています。

もう一つ

折角なので、Youtubeついでに、McGill Univ. のプロモーションも良いと思っています。少し古めですが、Montrel という場所と大学の今をギュッと凝縮しています。(こちらはショートです)

https://www.youtube.com/watch?v=cuuMf7hp3PU&t=6s