FOU’s blog

日本の大学 今 未来

【短編】定年再就職教授の嘆き節をこっちのほうが嘆いてみる

この状況を知っている人たちはわずか… これから大学を受験するひとたちや家族もアタマに入れておく方が良いかもしません。

私立大学に驚く!

この人物、ざっくり社会科学系学部・大学院の先生のお話。ちょっと前に割愛のお話での登場人物でもあります。筆者とすれば、普通教員の他大学への異動とは、例えば学会や研究者仲間のコネで進んでいくもんだと思っていましたが、この先生の場合、マジメ?に教員公募に応募して転職先が決まったようです。そういえば『〇△大学に応募したけど落ちたわ』のような話も以前していらっしゃいました。それが昨年あたりに執筆した本(非研究系)が大手新聞社などでも評価をされ、Amazon でも売り上げ上位にランクされちょっとご機嫌、そして今の大学は退職の道へ。この名著?による後押しがあったかはなんとも言えません。

そんな先生が研究室等の片付けに訪れた際のお言葉が以下の感じ。(多少大阪弁を誇張している部分はあります。)

R(Retired)『向こうの大学大変やねん』

H(Hissha)『どうしたんですか?』

R『何もないのに月曜日から金曜日まで大学に出勤せんとあかんみたいなんや。家(アパート)どうしょうか悩んでもうて…』

➡新しい大学から平日は全部出勤を求められたとのこと。で、この先生、これまでの調子で、1週間に1~2日の勤務なら新幹線での日帰り(名古屋らしい)をもくろんでいたご様子。なお、そもそもこの人の住所は(大阪の大学で教えていた際も中京エリアに居住)、ちなみにこの人だけが特別ではなく遠方から教えにくる先生は山ほどいます。

H『アッタリマエダのクラッカーの話ですやん!大学で働いてるんやから毎日出勤するのが普通でしょ!』と筆者は厳しく?叱責?

で、家(アパート)は新幹線の最寄り駅周辺に安いアパート借りたようです。彼が驚いた理由の根幹はなぜ何もないのに大学へ行かなきゃいけないのか?という当たり前にも感じてしまう理屈。

彼をフォローするつもりは微塵もありませんが、この人も国公立大学で教える人文社会科学系の先生の縮図。何十年も授業と会議の時しか大学に来なくて良かったツケが今頃めぐってきた感じ。これから働く私立大学は、西日本でなんとか定員充足を維持できるか微妙なレベルで、当然学ぶ学生のユニバーサルアクセスレベル。そりゃ、大学としてオープンキャンパスもたくさんやるだろうし、そんなレベルの学生さんだからこそ、オフィスアワーをしっかり設けて Face to Face で学生への教育指導を行わなきゃいけません。それに私大なら教授会以上に理事会の偉い人の大学運営に関する決定(命令?)に異を唱えることはできません。話によるこの大学定年制度はなく自己申告制でいつもまでもいられるようですが、いつまで耐えられるか…。これからは心を入れ直して明鏡止水でがんばっていただきたいものです。

fou.hatenadiary.jp