FOU’s blog

日本の大学 今 未来

中国の大学2  つき合い方を考えてみる まずはお食事で編

写真が多いので編2では異文化体験・グルメ情報を中心に。編3で大学関連を書きます。

やはり東アジア文化

この編2での学びは、中国的な接遇。G7やEUの国々でお食事の機会があるとすれば平日の(ビジネス)ランチ的なものがほとんど。仮に夜何かあるとすれば、たくさんで行うパーティーやセレモニーの形で供され、それが終われば即解散。そのあと、もう一杯飲みに行きましょう!はありません。最近の日本でも、時間外の会食は、どちらかと言うと経費支出上・予算請求上の問題というショボい理由で(少なくとも国公立大学では)こんな宴会にお金がでることは無くなりました。

中国においても当然そのお金の多くは公費支出ですから、(特にこのような場合)賓客対応とその成果を求めていることには注意が必要と思います。この時の出張でも、現地でのロジ、食事について、北京・天津の2機関が連絡をとりあってケアをしてくれました。何が、どちらが、良いか?悪いか?ということではなく中国はこんなやり方で対応してくれます。

特に旧帝大や有名私立大学の学長クラスの幹部あたりが相手先機関への公式行事(国際学術会議の施行・学術交流協定のような締結etcで)のために行くと以下のこのような接待に巻き込まれることになるかもしれません。反対に言うと、訪問してお仕事終わったらハイ・サヨナラ的なおもてなしレベルならあんまり相手にされていないと理解すればと良いと思います。若い大学職員にはこのあたりも学びの場になると思います。おいしいものをホイホイ食べて喜んでいると足元を見られますので、常日頃より『心は許しても気は許さない』の気持ちは持っておくほうが良いと思います。

もれなく『党の人』がついてくる

これが中国の一番の特色。大学内や宴会で先方の自己紹介・他人紹介をする際、『このヒトは研究者じゃないけど偉いヒト(笑)です』とか言われ『そんなことありませんよ(笑)。ワタシは〇△です』とか言ってニコニコして握手してくる人がいます。どのような結びつきかは知りませんが、大学内にある党組織(中国共産党さん)の人も挨拶や宴席に加わります。このような対応は、現地でも日常化していているようで、公安機関的に特別何かに目を光らせているわけではありませんが、自分たちの研究の評価や将来について影響力を持つ人のようで、研究者さんたちも敬意をみせています。また、特に日本とのやりとりについては多少ナーバスになるのかもしれません。

外交プロトコルのお話

東京でとある研修を受けた際、元外務省の儀典をやっていた人が、大学における国際交流の講演をして(筆者個人的には)結構面白かった記憶があります。基本的には協定文書の作成方法、会議上での国旗の置き方、写真撮影の立ち位置等について、なぜそうするのかについてわかりやすく説明していただきました。その中でも記憶に残ったのがワインのお話。

ワインは大事

これは主としてG7・EU関係諸国でのお話。ある日本側主催のランチミーティングでワイン選びを一段良いものに格上げして提供すると(例えば、ブルゴーニュAOCの普通の格付けの白を1級(プルミエクリュ)にするetc)、ミーティング後、ワイン選びについてお礼があったりするとのこと。つまりワインは、本人にとって、ウマいマズい飲んでもわからない、という話は別として、出されるワインの等級によって相手側に敬意・誠意が伝わることもあるということ。人によってはバカな話にしか映らないかもしれませんが、そんな世界があることを知っておいても良いと思います。

余談のつづき、ワインについては、ブルゴーニュのワインは、格付けが分かりやすいのでセレモニーの時に使いやすいと思いますが、もう少し慣れてきたら、日本国内でのおもてなしなら、例えば日本産のワインで評価の高いものを出して説明するとか、アメリカから来た人たちにはナパ(カリフォルニア)の良い銘柄の選んで出して『アメリカ産を選びましたよ』的な話題提供で話を盛り上げるとかいろいろアドリブをいれるやり方はありだと思います。(まあ、大学ではしないでしょうけど。。)

韓国では羊羹?

関係してもっとトリヴィア的な(かなり信頼性の薄い)聞いたお話をすると、ある韓国の大学・研究機関の人たちは、日本からのお土産品でいただく羊羹を重視しているとのこと。最上位は虎屋さんのもので喜ばれるらしい。序列的には虎屋さんの羊羹の二本入りであれば最上位の誠意と評価し、他社や本数が違ってくると先方側で勝手に憤慨しているようです。

※韓国については、海外の大学事情シリーズでスペースを取りませんのでネタ的にはこれだけです。

日本のお土産文化は良く知られている

筆者の経験上、日本との国際交流を良くやっている外国機関では、日本からの訪問者がくると『お土産』を持ってくるのは、ある程度常識。それも単なるgreetingで値段の高いものではなく東京ばなな的なものでもご笑納してくれます。以下は写真で。

 

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【写真1】狗不理(包子)さん(天津) 天津ではこのブランド名の肉まんが有名。そのオリジナルを販売しているのがこのお店で豪華なレストランもあります。

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【写真2】狗不理さん(天津) お持ち帰りメニューも充実

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【写真3】狗不理さん(天津) レストランでの夜ご飯の様子 

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【写真4】 Chinese Cafe1(天津)  狗不理の食事が終わってから訪れた 天津市内の Cafe。中国スタイルの茶器でいろいろ作法をしながらお茶とお菓子(フルーツ)を楽しみます。お茶の銘柄等は忘れましたが台湾のお店とはまた違った作法と雰囲気。この時の中国出張の中のお店ではここが一番興味深かったです。

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【写真5】 Chinese Cafe2(天津)お店の人が茶器にお茶の葉を入れてお湯入れてのセレモニーをします。

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【写真6】 Chinese Cafe3(天津) おいしいお茶の出来あがり

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【写真7】天津大学内にあるレストランでランチ。普通にお昼ちょっと食べに行く学食の雰囲気ではなく、VIP向けの施設のようでした。

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【写真8】こちらは食料品デパート1(天津) 天津での天津甘栗とかお約束の定番商品が並びます。

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【写真9】食料品デパート2(天津) 中の雰囲気

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【写真10】西湖中餐庁(多分)1 記憶がおぼろげですが多分この名前のお店。天津市内にある所謂シーフード系のお店。

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【写真11】西湖中餐庁(多分)2 シーフード系といいつつ、出てきた東坡肉(トンポーロウ・少したべさしで失礼)のお話。北宋時代の蘇東坡(蘇軾)さん(唐宋八大家のお一人)のお名前を冠したお肉(豚)料理。蘇さんは、もっと日本の世界史教科書に出てくる北宋時代神宗年間で活躍した王安石さん(こちらも唐宋八大家のお一人)の新法党による改革を行った際、ライバル的な存在であった旧法党(旧法党)の人。時代的には日本では平安中期で藤原一族が権勢を誇っていた頃になります。東坡肉(トンポーロウ)は、左遷されて地方に飛ばれた蘇さんが作ったか何だかのもので、もちろん中国でも知られた存在(のはず)。ただ(筆者は知っていましたが)同席した中国人研究者さんたちは良くわかっていない様子でお料理の英語で説明してくれました。筆者私事ですが、小説は中島敦山月記とかが有名)を愛読し、中国の歴史には結構うるさい(とはいっても他人よりは少し知っている程度)こともあり、特に北宋南宋期の士大夫政治に興味のある者にはちょっとがっかりのレベル。反対に日本にいる日本人の方が、史記三国志のような中国の古典の読み物には精通している、と良く言われる実態を知ることができました。(中国人研究者さんの名誉のため弁護するなら、自然科学系分野の研究者だったからもしれません。)

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【写真12】全聚徳さん1(北京) 燻製にしているダックの様子  日本にも支店がある北京ダックの老舗のお店。たぶん中国国内でも北京ダックに関して最高峰のお店だと思います。こちらの経費負担は中国科学院さん系の研究所さんです

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【写真13】全聚徳さん2(北京)職人さんがうやうやしくダックを切り分けます。

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www.quanjude.com.cn

【写真14】北京 故宮天安門の周辺は、お昼でもモヤモヤしています。

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中国の大学1 つき合い方を考えてみる 導入編

中国の話ですがまずは全然中国と違う話から。行ってみてきた中国の大学紹介は次の編で。

東欧圏の思い出 バックパッカーやってました

大学の最後の年、筆者はヨーロッパを1月かけてほっつき歩いていました。ヨーロッパに行く一年前の年が、お話しました California の City of Red land というところでの語学研修。今から思い起こせば当時から国際関係には関心があったようです。

その時のヨーロッパほっつき歩きルートは、大韓航空で(アンカレッジ経由)パリ着→西ドイツ→ベルリン(東西ドイツ)→チェコスロバキアオーストリアハンガリーオーストリア→ベルギー→オランダ→フランスで日本帰国のルート。その当時って関空はまだなく国際線を利用するのは伊丹空港、随分昔の話になりました。そして名前の変わった国もたくさん。特にソ連があったころの共産圏諸国ではいろいろ学ぶ?ことができました。また、フランス料理がおいしいと感じだしたのこのあたりから。東欧圏を中心にいろいろ思い出小話を。

Episode① 西ドイツから西ベルリン行きの電車にのると途中の東ドイツ領内はユーレイルパスの適用外で追加料金が必要だったのに未購入。車内での購入は東ドイツマルクが必要でですが準備していなくて困っていると、車掌さんが(可哀そうなアジア人と多分不憫に思ってか)目配せして支払いを許してくれました。怖そうな制服着てても良い人はたくさんいます。

Episode② 西ベルリンから東ベルリンに入るとアジア系人種が非常に少なくなり、タクシーに乗った時、ほんとに片言の英語で『お前はどこから来たんだい?ベトナムか?チャイナか?(北)コリアか?』と。この会話だけで『違うところに来たんだ』ということを感じとることに。さらに英語が通用しないのはハンガリーチェコスロバキア、街頭の表示も理解不能、文字や会話が困難な国は緊張します。

Episode③ 真偽不明の話、共産圏では(良くも悪くも、ダイバーシティ?)特別配慮なく全員均等平等に仕事をさせる(らしい)。そのため若い女性(男性も)がレストラン勤務とかになると容姿端麗がレセプションやウェイターをするというものではない(らしい)。確かに東ベルリンのレストランでは奥の洗い場でお皿洗いをぶつぶつ言いながらやっている女性がとても綺麗で得心しました。

Episode④ 東側へ入ると当時は経済格差で日本人的というかUSDを基本使う者からすると、高級ホテルやレストランがバックパッカー価格になります。高級将校の制服をまとった人たちの会食の隣のテーブルで、きたないデニム姿のアジア人がお食事する姿はかなりシュール。

Episode⑤ チェコスロバキアプラハでは、街中を歩いているとChange Money?の呼びかけが多数。当時は東側通貨の価値は低く闇両替するとかなりの儲けに。お金を持ってそうにない貧乏そうなアジア人の若者にまで声かけてくのが驚き。

Episode⑥ オーストリアのウィーンでは、ハンガリー大使館にいってビザ取得。当時の『歩き方』東欧編に書いているとおりでやったのですが、今考えてみると度胸が据わっているというか、簡単に出す国も出す国だと。ちなみにチェコスロバキアは、西ドイツの当時の首都ボンで大使館で並んでとりました。

Episode⑦ 当時のヨーロッパでは同じようなバックパッカーの日本人によく出会います。現地で出会った早稲田大の学生の話では卒業旅行シーズン、早稲田大だけで1000人はやってきているとのこと(かなり真偽不明)。さすがに東側を旅する人は少ないですが、パリやロンドンは普通の添乗員ツアーできた日本人学生でごった返していました。

東側に入れば、総じて日常品購入の行列はどこでもみられ、街頭の治安警察の多さなど社会制度の相違を直にみることは良い学びになりました。ただ、その当時、東欧で赤い日本のパスポートを見せると何もかもがノーチェック。これがアメリカあたりのパスポートなら途端に厳しくなるなるだろうに、日本は平和国家でやってて良かったです。

ヨーロッパはとりあえず変わりました。中国は?

筆者がそんな東欧圏をぶらついてから少し経った1989年。ベルリンの壁が崩壊して東欧革命がはじまり、ロシアを含めて第二次大戦後スタイルの共産主義国家は(程度の差こそあれ)無くなりました。どこもとりあえずその国の国民が投票して元首を選ぶスタイルになり多くの国がEUにも加盟しています。

その一方アジア。中国は改革開放路線を進め民主化するのかと(多分アメリカあたりも)思っていたら全然。やはり社会制度の異なる国とはいろいろ付き合い方を考慮する必要があると筆者は考えます。日本は、G7やEU諸国と価値観を共有している立場なので、今現在の中国とは価値観の相いれないものが多く生じてきます。そんな中、日中間での大学との付き合い方も注意をする必要を感じます。

冷戦時代のソ連には、地図に載っていない秘密都市があったりして核兵器開発とかを秘密裏に製造され、そこで科学者たちが苛酷に働かせられていたようです。現在、科学技術は当時よりさらに発展し街は華やいではいますが、中国には新疆ウイグル自治区のように外国人が自由に訪問できないところも多くあり、大学や研究機関も何を目指して何をやっているのか説明の足りないところが多数。大学レベルの交流でも国家としての価値観の相違は認識してお付き合いしておく方が良いと思います。

あとは映画談義

若い人には遠い話になってしまいましたが、1980年台、西側諸国が共産圏のソ連(ロシア)や中国を見る目は映画になって現れています。この頃中国では文化大革命が終焉し、四人組裁判、そして天安門事件が起こっています。

Fiar Fox 今でも時々テレビで見ることができる映画。クリント・イーストウッドの活躍はともかくとして、この映画の中で、ソ連の優秀な科学者たちが、無理やり新型戦闘機の製作に集められ挙句の果てにみんな撃たれて殺されてしまうところ。アメリカのアクション映画は、ソ連だったり、中東のテロリストだったり、今現在ではソ連時代ではない今のロシアをターゲットにしてるところが、その時々の時代背景を感じることができると思います。007シリーズランボー、最近ならジョン・ウィックイコライザーあたりもその雰囲気がありますね。とりあえずは悪い奴はやっつけろ的なのでストーリーの筋立てとしては分かりやすいとは感じます。一方で最近のロシアでも、ロシアの立場での第二次世界大戦もので映画作りが盛ん。西側の映画う雰囲気と違う価値観で作っているので斬新に感じます。28 Heroes は、モスクワ間近に迫ったドイツ戦車部隊を、絶対死守を命じられた28人の歩兵部隊の戦い、ドイツ軍と赤軍の寒々として平原で無慈悲な戦闘が印象的。

Hotel California Berlin 西ベルリンで泊まった泊まったホテル。現在、名前は少し変わったよう。泊まった当時はそれほど値段の高いホテルではありませんでした。当時のホテル探しのスタイルは、インターネットはありませんので、街についた当日、駅周りにある Tourist Information で予約してもらうか、直接行って交渉するかでした。

www.insidersberlin.com

https://www.animod.de/hotel/2678-hotel-california-am-kurfuerstendamm

ブダペスト工科経済大学 BUDAPEST UNIVERSITY OF TECHNOLOGY AND ECONOMICS Leader in technical higher education

こちらがバイトの女性の旦那が所属している大学。関西の国立大学へ何らかの資金、プログラムでポジションを得ていたよう。筆者はこの大学を直接知りませんがハンガリーではエリート大学のようです

www.bme.hu

University of Readlands ロスエリアですが内陸に入っていて治安も良好。日本人のイメージするアメリカのミドルタウンの典型のような気持ち良い街。改めまして、語学研修等に行くならお勧めできる場所です。

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Fire Fox

 

 

公立大学 未来を考えてみると少し心配

最近公立大学の行く末が気になります。短期的に受験したり学んだりする人に大きな影響が出るわけではありませんが、大学内部の状況は褒められたものではありません。特に人材難は深刻。

どんどん増える公立大学

まず、文科省で、大学を所管しているところ。私立大学は私学部 国立大学は国立大学法人支援課公立大学は高等教育局大学振興課公立大学文科省内での直接的な責任者は部長ではなく、課長でもなく、なんと係長さんがもろもろを仕切っていらしゃいます。このレベルの文科省の係長って国立大との人事交流で充てられそうなポジションですので場合によったら筆者のような?もしくは筆者程度の?レベルの(多分優秀な?)人物が座っていたかもの状況。多分文科省が公式に説明(言い訳)するその理由は(多分)公的機関が所掌しているという性善説的な信頼と小規模大学が多く手間暇がかからないことかなと思います。

それが、何気なくぼーっとしていると?気がつけば公立大学の数は100大学に迫り国立大学の数を追い抜いてしまいました。その大学たちですが、一つの系統だったしっかりした運営をしているのではなく、地方でダメになった私立大学の救済策として公立大学化したもの、もともと地方公共団体が運営していた看護学校や短期大学をまとめて統合して4年制大学化したようなもの、そして昔からなんとなく公立大学としてやってきていたもの等々それぞれの独自性を有しているのが特色。反対に、現在でも地方独立行政法人化せず地方公共団体が直轄で運営している場合もあります。

それでも基本的には法令順守をしているので受験する側、学ぶ側には学費などそれなりのメリットはありますが、筆者としては、大学のあり方が気になります。

www.mext.go.jp

財政面が気になる

全ての地方公共団体は財政上余裕がありません。特に地方独法化した公立大学の多くは国立大学以上の効率化を求められ、教職員全ての数減らしや研究費(大学独自)や管理運営費の削減が行われています。独法化したからといって授業料を自由に上げるわけでもなく、反対に大学所在地に住んでいる受験生にはさらなる入学料・授業料の減額を行っている状況なので大学独自で収入を増やすことは不可能。そのため、建物の建替えや学部の増設とかの特別のイベントがない限り新たに予算が追加されるのは困難。一番大きな影響がでるのは自然科学系で、医学部なら病院収入である程度予算確保はできるでしょうが、工学部、薬学部、看護学部のような学部を地方公共団体の予算で維持するのはそれなりにしんどくなってくると思います。今後も公立大学の増加が予想されますのでその動きを見守る必要があると思います。

地方政治が気になる

一番わかりやすい事例が、大阪府立大学大阪市立大学との統合。当時の府知事、市長が同じ政党出身者となり、かなりのこじつけと勢いで一つにまとめてしまいました。何も知らない素人的にはわかりやすい?『一つにまとめれば無駄が省けて効率化できスケールメリットも期待できる』の論法ですが、急にそんなことが決められて大学関係者の間では困惑するばかり。このような感じで知事選挙や市長選挙、議会選挙の結果が突然大学の運営に大きな影響を与える部分が大。国・文科省レベルならスパコンの予算を仕分けで『一番じゃないとダメなのか?』と削減された事例がありました。教育研究上の一貫性については(筆者的には)どの政党が政権をとっても配慮を求めたいものです。

大学職員養成の立ち遅れ・人材が気になる

筆者が一番気になる部分がココ。大学職員になりたい!という若者はブログなどみているとそれなりにいそうですが、そんな人たちの話題の中で公立大学に就職という話はあまり聞きません。それもそのはず、多くの公立大学では(常勤)職員の募集をやっていないから。それはもともと主要な職員は県や市の職員で通常のルーティーンの異動の中で大学事務が行われているからが大きな理由。そして、それ以外の現場いる職員は3年任期付きの非常勤職員でまかなっているやり方が絶対多数。わかりやすいたとえ話をすれば、3月まで県の土木事務所で勤務していていた人が異動で4月から公立大学の教務課勤務となりさらに数年すれば県立病院の医事課へ異動で去っていくような人事体制で大学の事務をやっています。ですからお仕事は引継ぎとマニュアル頼りとなり定型的な業務以外の複雑な仕事はその職員個人の能力に依存をせざるを得ない状況。特に影響がでると感じるのは、研究協力部門での科研費の申請と執行方法、例えば大型科研の申請方法や科研の研究代表者が年度終わりにたくさん未執行額があったりした際のさばき方なんて県の経理のレベルの知識と経験値で対応してうまくいくわけありません。このようなことは、国際交流や留学生、教務、学務の仕事でも同様。そのため県職員たちは非常勤の人たちに(わからない)お仕事を丸投げ状態にする悪循環が生じてしまいます。そのため、筆者の経験値から非常に高い自信をもって言えることは、非常に多くの(ほとんどの)公立大学の大学運営能力は(少なくとも)国立大学よりも劣るということ。

それでも、規模の大きな公立大学では(法人化すれば)自前での職員採用をすることを試みてはいますが、新採なら(ノウハウがないので)人材育成の方法が成熟してない、係長や課長職で一本釣り採用してみても仕事のマッチングがうまくいかないなど、どうもうまく進んでいるように見えません。方や小規模公立大学では、そもそも職員数が少ないので、個別に(例えば一人だけ)常勤職員を新たに雇用して人材育成すること自体が非常に困難。いくらどんなに頑張ってもプロパーの優れた大学職員人材が育たない負のスパイラルが待っています。

このことは、教員人事でも同じ。(イメージ的に、そして残念ながら)若手の優秀人材が地方の公立大学で教授になって定着する事を期待することも結構困難。国立大学間なら法人化したにしても給与水準がある程度把握されているので割愛しても割愛されても比較的スムーズに他の大学へ移ることが可能です。これは人材流動性の面でまだ救いがありますが、公立大学の場合はみんなバラバラでまとまりがなく法人ごとの給与水準の違いが原因となり違う大学へ転職するにも躊躇ができてしまいます。

まとめ

さまざまなメディア・ブログを見渡しても、公立大学について語っているもの自体ごくわずか。わかりやすい事例をあげれば、大阪公立大学の誕生のようなことについても、統合効果で偏差値アップ!、都心にキャンパス移転でさらなる発展!などなど肯定的なものばかり。ちょっと視点を変えればすぐに見えてくる現実を取り上げてくれていません。このことについてはブログネタとしても盛り上がる話でもありませんが、それでもがんばって今後も取り上げていくようにします。

 

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タイの大学 チェンライ編2

 チェンライ編2では日本ではあまり知られていない大学を中心にご紹介。あとは写真たくさんで現地情報を

 

Chiang Rai Rajabhat University チェンライ・ラチャパット大学

ラチャパット大学と名乗る大学は、タイの各地にあり、(筆者のイメージ的には)日本でいう旧師範大学的な立ち位置でタイ国内での優れた人材養成をしてるイメージがありますが、最近は大学進学率の増加傾向で学生数もどんどん多くなり、他大学と競争しないといけませんので、徐々にでも国際的にも通用する大学になってきたように感じます。(筆者のイメージ的には)各地域の基本的な高等教育の国内需要をまかなっているのがこの大学グループだと考えれば良い思います。今のところ日本との関わり合いは少なそうですが、短期留学等でここの学生が日本にやってくることは十分あると思います。

Mae Fah Luang University メーファールアン大学

この大学、日本語の表記が確定していない?ので一応この綴りでいきます。このお名前はプミポン前国王の母(シーナカリン王太后)の通称名を冠しているとのこと。北部タイ地域への様々な貢献をされたこともあり、チェンライ空港の正式名称などにも用いられています。この大学は、設置されてまだ20年ほどの比較的新しい大学なのですがHPを見ると自然科学系分野を中心にかなり実績があるように記されています。また、これもHPをみての話ですが、かなり先進的な(見た感じ凄そうな)大学病院も建設しているようです。疑り深い筆者の疑問は(例えば)医学部や歯学部なの医療系学部の充実は良いことだと思いますが、チェンライエリア自体そう大きな人口を抱えていないので、大学病院としての教育・臨床上の成果を得ること出来るのか、について、少し気になります。とは言え、日本と異なりチェンライエリアでCTやMRIを設置した病院自体数えるほどしかありません(出典は頼りないですが海外旅行傷害保険etcの国際的に最低限通用する病院という意味)ので、チェンライ周辺の地域医療の拡充ということでは意味合いはあるのかもしれません。

ちなみに脱線気味の話、タイの知人の関係者がこの大学で事務職で勤務していますが、何年たっても給料が上がらないらしくて困っているとのこと。また、そのタイ人たちの世間話的にはアタマの悪い大したことのない大学と言ってるようです。筆者や日本人的なアプローチで大学を眺めていないからだと思いますが、近所に住んでいる現地の人的にはそんな評価なのかもしれません。

筆者の感じる日本との交流について、日本の学生にも良いインパクトを与えてくれそうな大学。また、近隣に自然豊かなところがたくさんあるのも魅力。ただ、場所がチェンライ市街からも離れていて宿泊施設のケアも必要になりそう。(ここには1万からの学生が学んでいるはずなのですがみんなどうやって通学しているのかそもそもレベルで気になります)

【写真1】Mae Fah Luang University1 大学の中心の施設。シンメトリー的なつくりが印象的。新しく作られた大学なので?広大な敷地に一からキャンパスの設計がされていてとても綺麗です。

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【写真2】Mae Fah Luang University2 キャンパスを山側から眺めたらこんな感じ。

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【写真3】Mae Fah Luang University3 現地のブックストアで買ったMae Fah Luang University オリジナルMug. この写真は日本で撮影。神戸にも北野に北野神社があります。撮影はここで。ご本家の京都の北野神社を分祀したものでこちらは北野坂を上り詰めた異人館街の中にあるので見晴らしがとても綺麗です。

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www.crru.ac.th

 

en.mfu.ac.th

 

チェンライで泊まって楽しむ

Le Méridien Chiang Rai Resort をご紹介。このホテルの良いところは広大で自然豊かなところ。敷地にはいってからホテルエントランスまででも結構な距離、その敷地内にはいくつもの宿泊棟、プール、スパetcが点在しています。印象的だった出来事は、夜になってのチェックイン。チェックインの場所がオープンエア(屋根はあります、写真参照)の場所でするのですが、イスに座っていろいろ書きものをしながら何気なく周囲を見回すと、ところどころにヤモリさん的なイキモノが複数うろちょろ、昆虫系も飛び交っています。その状態の中をレセプションの女性スタッフが笑顔でなんの戸惑いもなく対応してくれます。チェックインがおわるとお部屋まで案内してくれるのですが、その途中でも壁や天井にイキモノたちがたくさんお出迎え。危害を加えるわけでもないので慣れればどうということはありません。なお、念のため、そしてもちろんお部屋の中はとても綺麗です。そんな状況が楽しく、チェンライに行くたびにここを利用しています。ホテルグループ的にもラグジュアリーな部類に入りますが、夏期はオフシーズンでかなりお安め。クリスマス~年末の期間はハイシーズンで欧米の旅行者が楽しんでいます。たくさんいるイキモノたちのことを除けば閉ざされた広い敷地内にあるので治安は良くお散歩もできてゆったり過ごせます。

【写真4】ホテルのチェックインするところ。夜になると多様性のあるいきものとの共生の場になります。(照明が呼び寄せるのかもしれません。)

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【写真5】敷地内のプール(池ではありません)

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【写真6】プールは夕方になるとこんな感じ

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【資料7】室内は Le Méridien クオリティーはあります

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【写真8】朝ごはん 品数は充実しています。

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【写真9】スパ1 別邸にセンスの良いスパもあります。

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【写真10】スパ2 スパのレセプション ホテルなのでお値段お高めですがプロモーションのプランがあればお手頃価格を見つけられるかもしれません。

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www.marriott.com

チェンライで cafe めぐりを楽しむ

チェンライには、欧米にあるカフェのイメージしたオシャレなカフェがたくさんあります。出されるお料理や飲み物も洗練。車がないと行けない場所が多いのですが、車があればハシゴして楽しめます。見た感じ観光客向けのイメージがありそうですが結構地元に溶け込んでいるのも興味深いです。

【写真11】Chivit Thamma Da1 チェンライで一番老舗の western style のカフェ。メニュー豊富で良い時間を過ごせます。 

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【写真12】Chivit Thamma Da2 書いてるとおりいろいろやっています。場所は市街地エリアにありますが多少入り組んだところ。みんな車でやってきます。

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【写真12】Chivit Thamma Da3 屋内にも席がありますがみんな屋外を選びます。

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【写真13】Chivit Thamma Da4

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【写真14】Sawasdee Chiang Rai Cat Cafe  Cat cafeさんもチェンライのトレンディーな人たちにはよく知られた存在。こちらは少し郊外で丘の中腹にあります。この時は写真撮影のみにしてすぐお隣のHaciendaさんにいきました。 f:id:FOU:20211114160448j:plain

【写真15】Hacienda Coffee House1 Cat cafe さんのお隣にあるのが Hacienda さん。こちらは訪れた時が開店早々の時期。誰かが住んでいた一軒家をまるまる Cafe にしています。

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【写真16】Hacienda Coffee House2 オープンキッチンで良い雰囲気です。

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【写真17】Hacienda Coffee House3 テラス席からの景色も good 。夏は暑さとスコールへの準備が必要。

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【写真18】Hacienda Coffee House4  日本的なカフェメニューが多数。その筋のアドバイザーがいるのかもしれません。

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www.chivitthammada.com

Sawasdee Chiang Rai Cat Cafe(Facebook)

https://www.facebook.com/sawasdeeCatcafe/

 

www.haciendacoffeehouse.com

タイシリーズはこれで終わり次は中国へすすむ予定です。

 

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タイの大学 チェンライ編1

Chiang Raiチェンライは、地図上ではチェンマイの右上。タイの中では最北部でミャンマーラオスと国境を接する地域となります。大学関係については編2でお話します。

チェンライへ

チェンライは、地図的にはチェンマイの右上あたり。バンコクからはチェンマイ同様いくつかのLCCが飛んでいて、日本から接続しやすいタイスマイルなら1時間に一本程度のイメージ。ただし、チェンマイと同様、日本発が昼以降のフライトは同日到着は厳しくなります。入国の仕方はカラダはバンコク、荷物はチェンライの空港で。チェンライの空港はかなりローカルでタクシーも専用カウンターでお願いしないと来てくれませんので事前にチェックしておきましょう。

チェンライは、中心市街はそう大きくなく、薄くいろいろが拡がっている感じ。特に北に行くと山岳地帯になりゴールデントライアングルのエリアへ続きます。そんなところには何かに目覚めた欧米人や日本人でもここで余生をとテレビや雑誌で学んだ人たちが結構定住していたりしています。お天気ですが、夏は当然暑いのですが冬は結構冷え込みます。それでは周辺の観光エリアを。

【写真1】Wat rong Khun ワットロンクン このお寺は、タイの中でもモダンというか前衛的なお寺として有名。日本人目線としては白が際立ちます。

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【写真2】Singha Park シンハパーク1 チェンライ中心部から南へ10㎞くらいのところにあるシンハビールさんがやっているテーマパーク。敷地内は広大でお花畑やお茶の観光農園やzip lineなど見所もたくさん。学部学生の人たちを連れて行けば一日安全に遊べそうなのですが、夏場はホントに暑く昼間は誰も歩いていません。また、行くとき帰るときの交通手段の確保も必要です。

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【写真3】Singha Park シンハパーク2  タイっぽくなく広々としています。

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【写真3】Singha Park シンハパーク3 zip line の塔

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www.thailandtravel.or.jp

https://www.singhapark.com/

タイで象と出会う

タイではいろんなところでアジア象に出会えます。バンコクからなら、日帰りツアーで観光客向けに象のサッカー、ついでに開いたワニの口にアタマを入れるショーやトラと一緒に写真を撮れたりなど、お約束のイベントを楽しめます。象は、昔から軍事、移動、農耕等々に使われ、現在では、観光の用途に使われることが多くなっています。タイ国内の開発が進み、象が自然と住めるエリアが少なくなったこともあり、人とともに暮らしている現実あたりも学びになるかもしれません。なお、象に乗って事故にあったという話はあまり聞きませんので、引率する学生への異文化体験にも向いていると思います。

【写真4】象園1 チェンライ市内から山の方へ数十分程度。象が飼育されているところに到着します。なお、この沿道にはこんな象関係の施設がいくつもあるよう。象だけでは物足りないお客さんのため、大きなヘビを首に巻いて記念写真を撮れるようなそれらしいオプションもいろいろあったりします。

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【写真5】象園2 客待ち中の象

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【写真6】象園3 象に乗って出発。だいたい20分くらいの行程。ちょっとしたジャングル的なところや浅い川を渡ったりします。やはり欧米系のお客さんが多いみたい。このあたりは、欧米系を中心とした人たちが中心になってトレッキングやサイクリングなども盛ん。ホテルでいくつもツアーを見つけることができますので関心がある人はこちらもトライできます。

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【写真7】象園4 象に乗ったらこんな光景。乗車定員は二人、前にいるドライバーさんがあっちいけ、こっちいけ、と指図すると、象は言われたとおりゆっくり進んでくれます。一周して戻ってきたらお疲れ様と象にバナナを与えることもできます(もちろん有料)。タイ人の知人によるとドライバーさんにも100バーツあたりドネーションをする方が良いとのことでした。

 

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タイの大学 チェンマイ編2

チェンマイ編2では、チェンマイ大学のご紹介。写真たくさんでいきます

 

チェンマイ大学はタイ北部の基幹大学、そして最も知られた大学。実際に行ってみればその規模、このエリアでの重要性がわかると思います。メインキャンパスは、イメージ的には阪大の吹田キャンパスより大きいサイズ。次にご紹介する予定のChiang Raiチェンライ編の時にご紹介する予定のMae Fah Luang Universityメーファルアン大学もでかい大学だと思っていましたが、それより1.5倍くらいの規模があり、さらに山の麓なので傾斜付き。そんなサイズなのでキャンパス内移動用に巡回バスがありますが、多くの学生は小回りの効くスクーターで行ったり来たり走り回っています。結局、地理に不案内な筆者は、キャンパス内で迷子になり、スクーターの男子学生に声をかけ、『ここに行きたい!』と(英語で)いうとその奇特な学生は筆者をリアに乗せてくれて連れていってくれました。

このキャンパスの所在地、位置的にはチェンマイ空港の北側エリア。旧市街から行くとすれば、スアンドーク門 Suan Dok Gateが起点になります。この門を出て西へ進むとチェンマイ大学方面です。なお、距離的には門から2キロほどなので日本の気分では歩いて行けそうですが、タイ的には、かなり暑いのと車がビュンビュン走っている道を歩くことになるのでトゥクトゥクなどのご利用をおすすめします。また、大学構内も非常に広いので事前に訪問先への行き方や待ち合わせ方法を確認しておくほうが迷子にならなくて良いと思います。

【写真1】スアンドーク門 Suan Dok Gate この門は車の出入りができます。

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【写真2】門を出ると通りの右側に沿ってチェンマイ大学の医学部、歯学部、看護学部などの医療系学部とその関連施設(マハラート ナコン チェンマイ病院、シーパット医療センターetc)が並びます。ここはキャンパス外ですがいくつもの病院、教育施設のあるエリアです。

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web.med.cmu.ac.th

sriphat.med.cmu.ac.th

【写真3】途中にマクドがあるので休憩1

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【写真4】途中にマクドがあるので休憩2

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【写真5】歩いているといろいろ関連施設1 アートセンター

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【写真6】歩いているといろいろ関連施設2 大学が管理する会議場。立派な施設です。

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【写真7】幹線道を左に折れるといよいよ大学への道。まず、国王陛下がお出迎え

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【写真7】構内に入ると検問所があって許可車でないと入れません。※物々しそうですが歩きならノーチェックです。

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【写真6】検問所の横に乗り降り自由の構内巡回バスの待合があります。ルート案内はあったような気もしますがまずは何も分からないまま乗ってみて身を任せる感じです。

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【写真7】構内には無防備にイヌが寝ています。結構たくさんいました。首輪を見ると大学として管理はしているよう。ネコはみませんでした。

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【写真8】江戸前寿司のデリ発見。何故か日本人の動物的本能のせい?で、見るのも食べるのも怖いです。

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【写真9】構内のの案内看板のほとんどはタイ語のみ。こちらはたまたま英語が入っている看板があったので写真を撮ったもの。こんな感じなので、地図はもっていても、ふらっとキャンパス歩きをするとどこに何があるのか探すのが大変。バンコクにある大学と比べると英語表記の必要性が低いのかもしれません。もちろん、キャンパス内には、郵便局やATM、食べるところ、コンビニ的なものはいくつもあり、慣れれば便利だと思います。

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【写真10】ちょこっと講義室をのぞいてみました。制服着用なのでみんな年齢より若めに見えます。何気なく堂々と入れば誰も何も言いません。

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【写真11】で、今回筆者が訪問した場所がここ

こちらは、タイ北部における日本研究と情報発信の拠点となっています。タイ人の知人との関係などなどで前から一度行って見てみたいと思っていました。事前にアポは入れていたのですが当日は桃山学院大学の学生グループが研修で訪れていて皆さんお出かけ中。お話が出来たのはお留守番をされていたポスドクのローカルスタッフの方のみ。そのため反対に自由にざっくばらんに見学をさせていただきました。

筆者はプライベートでこのセンターにメールでアポをいれたら『どうぞ』のご返事をいただいています。学生さんも含めて海外の大学の事情を知りたかったら積極的に連絡をとってみると良いと思います。

ちなみに、チェンマイ大学さんは、国際交流に非常に熱心。筆者個人的には大学の独法化、学長の方針、タイ国内での大学間の競争の影響等々もあるのかと想像してしまいますが、とにかく日本の大学とたくさんの協定を締結しています。wikiに書かれている大学数は全然追いついていなくて、近くの大学(関西)を見回しても学生の訪問していた桃山学院大学さんの名前なし、阪大さんも2007/10/1に全学協定を締結していますがその名なし。そして筆者のいる大学も少ないながら短期研修にいっている(はず)なのにその名はありません。日本の大学のメリットとしては、比較的安価に比較的安全に異文化体験ができるタイ・チェンマイの地は貴重だと感じます。

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【写真12】センター入口。なお、この反対面に中国の同様のセンターがあります。この前までさっき会ったばかりの男子大学生のスクーターにタンデムして到着。

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【写真13】センター内 右下の案内板にはこのセンターの活動がODA(政府開発援助)で行なわれていることが書かれています。チェンマイには日本の総領事館もあるのでお互いwinwinでやっていけそうな関係だと思います。

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【写真14】部屋の大きさはこんな感じ。ずらっと日本関係の蔵書が並んでいます。左奥にいらっしゃる方がローカルスタッフのスラシーさん。日本語はお得意ではありませんでしたがいろいろ教えていただきました。感謝です。訪問時には(結構重たかったけど)日本関係の書籍を寄贈の形で何冊かお持ちしました。(『みんなの日本語タイ語版)』etc)。学生の人もグルメ本やファッション関係の雑誌などなど皆さんの自由な発想で少しずつでもお渡しができればタイの学生の皆さんに喜んでいただけると思います。なお、カナダでもそうだったのですが、日本関係の図書コーナーには漫画本ばかりがたくさん集まってしまうというのは事実、ポップカルチャーの国と言えばそのとおりなのですが多少違うアプローチもあったらいいなあと感じてしまいます。ただ今(2021年)なら鬼滅の刃系のグッズを持って行けば必ずうけます。多分。

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www.cmu.ac.th

cmujpsc.blogspot.com

これでチェンマイ編は終わりにしてチェンライへ向かいます。

 

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タイの大学 チェンマイ編1

チェンマイは、バンコクから飛行機で1時間ほど、タイ北部最大の都市ですがバンコクと比べるとかなりローカル感が漂います。初めて訪問したのは10年以上昔、日本のどこかの大学が(多分、きっと)チェンマイ大学などと2国間か多国間交流事業をやっていて、そのコロキウムに参加した時のこと。どこで泊まってどこでなんの会議をしたかもおぼえていません。そしてこの時が2回目、チェンマイエリアには大学がいくつかありますが、ここでは、その中でも一番評価の高いチェンマイ大学を中心にお話を。

チェンマイ

日本からだとスワンナプーム空港から乗り継いで1時間ほど。ただ、2時間の時差が微妙に響いて、日本発が午後便だと当日中にチェンマイまでつくのは困難になります。また、日本でWebを使って『東京→バンコクチェンマイ』でフライトを探すとうまくつながらかったり、かなり高めの設定になったりします。そんな時は、タイ航空でバンコク往復を購入し、バンコクチェンマイを別に購入するとかなり安価になることも。リスクはバンコクで完全にタイに入国したうえ、改めて空港の国内線のチェックインカウンターまでいってチェックインしなおすのが手間暇になります。あまりおすすめではありますが、こだわってみたい人はトライしてみてください。

普通にスワンナプーム空港で乗り継ぐ場合は、機内持ち込みと搭乗者は入国手続きを済ませ国内線方面に進みますが、スーツケースはそのままチェンマイまで運ばれてそこで国際線到着の際と同様のbaggage claimがあります。とはいっても税関職員の誰も声をかけてくれなくて素通りして改めて入国。

空港から市内へ

空港から市内へはそう距離はありません。基本的にはタクシー的な乗り物が交通手段。一応ドライバーさんは信用出来るのですがコミュニケーションに少々難がありますのではっきりと行き先を伝えてください。

地図をみたら分かりますが、チェンマイは山に囲まれており、旧市街のあたりが一番低く周辺は山岳地帯になります。地名を見てDoiドイと表されているのは『』のことで周りにたくさんお山があることが分かります。そんな山岳地帯は、自然の宝庫で、欧米人を中心に象を見に行ったり、トレッキングしたりして(暑いのに)楽しんでいます。

宿泊するホテルは、だいたい堀に囲まれた旧市街かその周辺になると思います。旧市街はチマチマしていて歴史的な建物やお寺がたくさんあり、ホテルは小規模なものが、堀の外には大きなホテルがある感じ。この時筆者が泊まったのは旧市街の小さなホテルでした。

【写真1】旧市街の堀 イメージ的には堀で囲まれた2㎞弱のサイズの平城京。(この言い方のほうがわかりにくいか…)。昔はこの堀の外側に数メートルの城壁を設けて敵の侵入を防いでいたようです。

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【写真2】Tha Phae Gate ターペー門(旧市街東側の門・タイ語で『筏乗場』らしい)現在は堀に沿って全てに壁がある訳ではありませんが、所々に昔の名残が見られます。

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市内の交通手段は、今でもトゥクトゥクソンテウが活躍しています。乗り方等々はすぐに慣れますが、運転手さんは、悪い人ではないんですが、外国人だとわかると特別価格を求めてくることが多いので、そんな時は、ご自身の責任でがんばって対応してください。

旧市街は正方形ですから道に迷わないと思いがちですが、道路の雰囲気が同じなので結構どこにいるか分からなくなります。その時は、たくさんあるお寺が目印になるので、お寺の名前を見ながらガイド本でチェックすると良いと思います。あとは写真で。

【写真3】 Wat Phra Sing ワット・プラシン1  旧市街の寺院。大きくて格付けの高いお寺です

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【写真4】 Wat Phra Sing ワット・プラシン2 金箔を貼られて金色が鮮やかです。

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【写真5】Women's Massage Center by ex-Prisoners 名前のとおり女性受刑者の更生のためのマッサージ店。チェンマイにある女性刑務所で刑期に服している人が更正を兼ねてマッサージの施術を学び(多分)受刑の態度の良い人がサービスをしてくれます。なお、結構繁盛しているようで市内に数店舗あるようです。

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【写真6】三王記念像1 旧市街の記念像のある広場 周辺は綺麗に整備されていていろいろ博物館などもあります。

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【写真7】三王記念像2

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【写真8】普通に警察署ですが、何故か日本語表記があります。ご厄介になるひとが多いのでしょうか?

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【写真9】Thai Akara - Lanna Boutique Hotel さん この時お世話になったホテル。旧市街にあるホテルは小規模ですが洗練されたホテルが多いです。お値段もバンコクと比べると割安感を感じます。この写真はホテルが細い路地にあるのでこっちですよ、の案内看板

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【写真10】Thai Akara2 つくとすぐにレセプションがあります

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【写真11】Thai Akara3 朝ご飯はメインを数種類から選べあとは自分で。夜はやっていませんが周囲にはたくさん食べるところがあります。

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thaiakara.com

チェンマイ編2でチェンマイ大学の紹介をします。

 

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