FOU’s blog

日本の大学 今 未来

台湾の大学1 国立台湾大学 台北帝国大学の思い出

注:大学で働いている人はこの地を『台湾』と表記してはいけません。『中国(台湾)』としないとどっかからつっこまれます。このブログではまず台北にある国立台湾大学のお話を中心に書きます。

台北と日本統治時代 

國立臺灣大學(台湾へ行くとこの書きぶりになります。)は、日本統治時代は台北帝国大学。今でもその姿は名を変えて台北にあります。戦時中の台湾が幸運だったことはアメリカの戦略変更で、日本本土侵攻の際の戦略的要衝から外れたため(爆撃は少々あったものの)大きな物理的被害がないまま終戦を迎えることが出来たこと。戦後は不幸な時期もありましたが平和を取り戻しています。そのためもあり、台北市内には戦前からの建物が今でも使われています。

【写真】総統府(旧台湾総督府)戦時中爆撃で火災に遭いましたが修復され今はとても綺麗です。 

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【写真】台湾銀行(旧台湾銀行本店)

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台大病院 

台北のMRT(台北捷運)は海外からの訪問者にとっても便利です。台大病院(国立台湾大学医学院附設医院)はその名前のとおり国立台湾大学の医学部附属病院。主要施設は淡水信義線(R線)の台大医院駅(R09)を下車すぐです。施設的には日本の医学部附属病院と同じですが、見所は台大病院の旧館。当初は独立した官立病院でしたが台北帝大医学部の傘下に入りました。HPでは一部英語・日本語で説明している部分もあります。特に大学関係者で台北へ来ることがあったら見学をオススメします。 

【写真】台大病院の旧館(現在も使われていますが施設見学もできます) 

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 【写真】医学部

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【写真】病院ER

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 【写真】病院案内(雰囲気は日本と同じ)

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アメリカの大学 大学のいろいろをEpisodeで綴る 東海岸編1

東海岸では留学と言うより大学の行う教育研究の状況を中心にお話します。

Episode3

Gordon Research Conferences 日本では「ゴードン会議」と通常呼ばれています。また略してGRCでも通じます。(ただ日本でこれで通じるというか知っている人自体大学内でもごく少数)この組織は、100年くらい前にJohns Hopkins Universityの有志の先生たちが始めた研究者のための会合(勉強会)。現在のGRC非営利団体で、自然科学系の分野の先生が合宿形式で集まり最先端分野の会議を年間300件程度行っています。また自由な議論を喚起するためオフレコ的な会議運営が行われます。タイミング的には大学の授業のない夏休みシーズンに(わざと)大学の学寮などを使って質素な雰囲気を作りお互いの親睦を深めることができるようにデザインしています。また若手の研究者や場合によっては院生レベルの参加も奨励しているものもあります。ただし、会議の目的の第一はアメリカの該当する分野の発展(多少私見あり)。で、日本との関わりあいですが、会議のステータスが高く世界的に超有名な研究者ときさくに話が出来ることから、日本人研究者には憧れの的、まれに招待講演やポスターセッションの機会があったりするとその研究者はもとより大学もハッピーな気持ちになり大学HPなどに「XOX先生がゴードン会議に出席しました」的なニュースが流れます。反対に言えばあなたが日本の理工系の教授に「ゴードン会議知ってます?」と聞いてみて「何それ?」という返事があったらかなりドメスティックな先生だと推察できます。

【写真】とあるゴードン会議1

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【写真】とあるゴードン会議2

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次はアメリカの医学部関係。仕事でワシントンDCからメリーランド大学医学部の研究者にお会いする機会がありました。道すがらジョンズ・ホプキンズ大学の病院が見えたりとこの地域は世界最高水準の医療・研究施設が立ち並びます。なおジョンズ・ホプキンズ大学は日本のエリート医学系研究者がポジションをとりキャリアパスとしたい垂涎の機関と言えます。

そのジョンズ・ホプキンズ大学のおかげでメリーランド大学は少しかすんでしまいますがこちらも様々な世界ランキング10台に入るは有数の州立大学、またワシントンDCにほど近いという地の利から連邦政府から委託される研究費の流入も多い大規模な研究型大学院大学として知られています。

訪問した研究者が在籍しているメリーランド大学医学部の『メディカルシステム』は、日本的に言えば医学部の附属病院や傘下となる系列病院群。大学の医学部との協力関係で地域の医療に貢献しています。

ジョンズ・ホプキンズ大学 Johns Hopkins University https://www.jhu.edu/

メリーランド大学University of Maryland https://www.umd.edu/

メリーランド大学メディカルシステム University of Maryland Medical System(in partnership with the University of Marlyland School of Medicine) https://www.umms.org/

 【写真】訪問したメリーランド大学メディカルシステムの病院

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【写真】院内の研究施設

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 『アメリカの大学』編の締めの総括を 今更ながらアメリカは質の高い大学がゴロゴロしています。カナダの大学関係者が「アメリカほど予算がない」と嘆くのがよく分かります。カナダの大学は州立大学なのでと言い訳をしますが、UC BerkeleyMaryland も国は違えど州立大学。どのような手法で大学にお金を集めることができるかも大切ですし、国際的に優れた人材(教員、学生とも)を集めることも同時に重要な課題になります。状況の違う日本が同じ事が出来るものでもありませんが、出来ることなら多くの大学関係者がその状況は見に行く方が良いと思います。(月並みな締めとなりました)

アメリカの大学 大学のいろいろをEpisodeで綴る 西海岸編 2

ナパワインとUC Davis

Episode2

アメリカ西海岸、カリフォルニア北部からオレゴンワシントン州あたりはワインの産地として知られています。 特にサンフランシスコから少し北、ナパNapa County とソノマSonoma Countyは、良質で、現在では非常に高価なワインを生産する地区として知られています。その理由はワインに適した気候、Napa RiverRussian River がもたらす肥沃な土壌、そして(当初は)イタリア系移民の頑張りが あったといえます。さらに土地柄、1990年代からサンフランシスコの南部地域はシリコンバレーと呼ばれIT産業の一大拠点となり若くて進歩的な富裕層が集まります。この人たちは新しいもの好きでチャリティードネーションや投資に積極的。こんな人たちが地元ワインのサポーターになります。この地のワインは熱狂的な信者が多くて毎年シーズンになるとブラインドテストしたらボルドーブルゴーニュの最高級を超えたと盛り上がります。以下高級な部類のワインを幾つか。もちろんお手頃価格なものもたくさんあります。(なお筆者はお酒は飲みません。)

スクリーミングイーグル Screaming eagle https://www.screamingeagle.com/  

カベルネソーヴィニヨンを主体としたボルドースタイルで重厚なワイン。ラベルの名前もアメリカらしくて良い感じです。作付け面積が小さいこともあり所謂入手困難なカルトワインとして知られています。

オーパスワン Opus One https://en.opusonewinery.com/

こちらもボルドースタイルの赤ワイン。共同オーナーにボルドー四大シャトーの一つムートンロートシルトのオーナーがジョイントベンチャーで参画していてこのワインの知名度をあげています。(10年くらい前までは1万円あればなんとかなったんですが今では数倍の価格になりました。Opus Oneは日本でも高価ですが比較的容易に入手できます。)

ハイドド ヴィレーヌ HdV Hyde de Villaine https://www.hdvwines.com/ 

DRC(ドメーヌ ド ラ ロマネ コンティ)はブルゴーニュのコートドールにあるフランスワインの至宝ロマネコンティ畑の共同所有経営者とナパの有名醸造家が作り出したワイン。赤ワインはピノノワール種に白ワインはシャルドネ種が主体となりブルゴーニュスタイルのワインを作り出しています。

ロキオリ Rochioli https://www.rochioliwinery.com/ 

ロキオリは、ソノマ地区で早くからピノノワール種を用いてきた生産者。Russian Riverの両岸には彼の美しい畑が拡がります。特にブレンドなしの単一畑から産するピノノワールは高い評価を得ています。

【写真】オーパスワンのワイナリー ツアーで見学・試飲ができます

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【写真】オーパスワンのワイン畑

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と、長めにカリフォルニアワインの お話をしましたが、その成功に一役買っていたのがUniversity of California, Davisの農業・生命・環境系の部門の存在。Davisは、もともとUniversity of California, Berkeleyの農業学校の部門が独立した大学。そのため自然科学系分野、特に農学分野(種苗、醸造学など)については全米でもトップクラスの評価を得ています。このあたりが今様々なところが提供する大学評価の中で見落としがちになるところだと感じます。(その前にDavis自体評価の高い大学ですが)Davisは、ナパ・ソノマの地区から至近にありますので研究・実験・分析・検証も容易、そんなところにフランスを中心とした良くも悪くも従来のトラディショナルなワイン造りに飽きたらないワイン関係者が研究留学に加わり飛躍的にこの地でのワイン造りが進歩しました。ここではワインのお話ですが筆者的にはアメリカ流の産学連携で分かりやすい良い事例だと思います。

カリフォルニア大学デービス校 University of California,Davis https://www.ucdavis.edu/

スタンフォード大学 Stanford University https://www.stanford.edu/ シリコンバレーの立役者

おまけ情報 Campus Safety

アメリカやカナダでは広大なキャンパスを有する大学が多く構内における学生・教職員の安全確保が重要となります。警備車両での定期巡回、各所に警備担当につながる非常電話、夜間の推奨帰宅ルートの提示、ボランティアによる同行帰宅など。以下の写真はUCBerkeleyEmergency Pole。学内の緊急連絡用に各所に設置されています。

カリフォルニア大学バークレー University of California, Berkeley https://www.berkeley.edu/

【写真】地下鉄Downtown Berkeley Sta. を降りてBerkeleyを目指すとまず大きな公園が見えてきます。昼間はきれいな公園ですが夜は一人では危ない雰囲気

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【写真】通報装置1 このような通報装置が各所にあります

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【写真】通報装置その2

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【写真】公園を抜けるとあらためて大学の入口があります

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アメリカの大学 大学のいろいろをEpisodeで綴る 西海岸編1

アメリカについては行ったことのある大学などが少ないこと、多くの人が多彩なコメントをしていますのでこちらでは出来るだけ異なる視点から情報提供をしてみます。 

Episode1

レッドランド大学 University of Redlands https://www.redlands.edu/

Wikipediaにチェックを入れてみましたが、この大学を案内する日本語版はありません。この大学は、カリフォルニア州ロサンゼルスを西へ100キロほどのところにあるミドルタウン・レッドランドにある大学。筆者が訪れた時(前世紀)は、街の周辺は延々と続くグレープフルーツ畑。基本的には特に夏は気温がとても高く山火事被害が多く乾いた地帯なのですが、反対に言えば一年の多くがカリフォルニアブルーの青空が広がります。そんな中に位置するレッドランド大学University of Redlandsは、ミッション系のリベラルアーツ的な教育を行うカレッジに近い小規模大学。人種比率をみてみると現在はアジア系より中南米系を多く受け入れているよう。このあたりはカリフォルニアでも南部地域なことが影響しているのかもしれません。またカリフォルニア南部地域というと若干治安の悪さを感じる人もいるかもしれませんが典型的な昔のアメリカらしい治安の良いミドルタウンです。周辺にはすぐ近くにスキーが出来るような山があったり湖があったりと環境は抜群と言えます。参考までにいうとレッドランド大学と学術交流協定を締結している日本の大学もあったりしますので気になる人は調べてみても良いと思います。留学すれば日本のナンチャッテLiberalartsと違う真のLiberalartsを学べます。

この地を紹介した理由。ここが筆者の始まりの地。実際にはレッドランド大学University of Redlandsは遠くに眺めるだけで、実際は民間の語学研修で4週間過ごしました。(嘘ですごいことを書いても良いんですが事実に基づくことにします。)このこと全てが動機とは言えませんが、筆者はこの年になるまで大学の中でも国際交流を中心とした仕事をしてきました。この時に利用したのは今はもう無くなったリクルートヤングツアーという20代あたりをターゲットとしたツアープログラム。(今となったらよく分かるのですが)4週間で留学でない在留資格アメリカに入国しているので真面目な英語研修ではなく結構お遊びの時間が多く、その間はスポーツや近郊の町に行けたりと結構充実。どちらかというとリクルートという会社の頑張りというよりローカルスタッフ、ホストファミリーのホスピタリティーの精神が実を結んだのではと感じます。なおツアー代金は飛行機代その他コミコミで約30万円のかなり格安。近郊で同じような大手旅行会社がやっているプログラムで来ているグループとニアミスして話をしてみると、ツアー料金は倍の60万円で授業やホストファミリーとのトラブル続出とのこと。特に海外のプログラムは当たり外れはあるようです。

このEpisodeで若い人に話してみたかったことは、ざっくり『行ってみたら結構違う』ということ。今の筆者ならレッドランドなんて語学研修の場所で選ぶ可能性は低いのですが、その時々の様々の要因が重なって(運命的に)行ってみるのも(特に若いうちは)良いと思います。日本国内で言われる大学ランキングや地域的な評判は重要かもしれませんがあまりそれにはとらわれないことも大切だと思います。

ビッグベア湖・スキー場のご案内(行ける人は少ないと思いますが、、)

 https://www.bigbear.com/

最後にロサンゼルス近郊の大学(有名どころ)をご紹介

カリフォルニア大学ロサンゼルス校 UCLA https://www.ucla.edu/

言わずと知れた名門校。なぜか何十年も前からUCLAのTシャツを日本で売っていることの方がミステリーになります。

カリフォルニア工科大学California Institute of Technology https://www.caltech.edu/

少数精鋭の私立の理工系大学。アメリカではトップクラスでも日本での知名度は知っている人はしっている程度。

南カリフォルニア大学 University of Southern California https://www.usc.edu/

全米でも屈指の名門私立大学。お金持ちで頭が良い学生が集まる雰囲気があります。

 

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カナダの大学12 カナダでの学び方いろいろ

カナダに1年いて感じたことをこの章最後にいくつか 

大学からいく

自分のいる大学がやっている語学研修プログラム(夏季の募集が多い)、授業料不徴収覚書(大学間の学術交流協定に付随したもので自分の大学で授業料を払っていればだいたい一年未満相手先大学で学べる)、その他に分類されます。大学が関与していますので払うべきお金や現地での宿泊先、危機管理もやってくれるので安心感を持てます。質の高いプログラムになるかは大学の国際交流をやっている人たちの腕の見せ所になります。コスト面と行きやすさを考えると大学生の身分ならこの行き方を一番に検討するが良いと思います。

ESL1 西にいくとふえる

これはアメリカも同様だと思いますが、日本人(その他アジア系含む)の受講者数。ESLは学校にもよりますが多くても15人くらいで1クラスを作ります。特に個人でESLで学ぼうとすると結構日本人に出会います。異国の地での新たな出会い、新たな友人が見つかることは結構なことなのかもしれませんが、それがESLの期間中というのが少し問題。確実に日本語で考えお話をする時間が増加し最後にはホームワークもせず週末いっしょに街歩きして遊んでしまいます。数字を持っているわけではありませんがブリティッシュコロンビア州あたりは語学研修の(遊べて学べる)場所的としてうってつけなので日本人比率がアップします。反対に筆者が当時学んだMontrealは日本人自体がまばら。特に日本人男性比率はかなり低く感じました。また多くの人たちはQuebecは仏語圏というイメージがあるのでここで英語を学ぼうという需要自体が少ないのかもしれません。それでも同じクラスに1名の日本人(女性)がいました。

同様に授業を阻害するものが同じ国籍者の構成比。筆者が学んだSchool of Continuing Studies, McGill Universityでは、今でも覚えているだけでも、台湾、韓国、イラン、イラクUAEサウジアラビアチュニジア、メキシコ、コロンビア、ベネゼエラなど。このような国籍バランスはビザの取りやすさも関係しますので、カナダとアメリカで異なってくるかもしれません。どこの国籍がどうというより一つの国籍者がクラス内に多く占めるのは授業運営上良くないと思います。またイメージとしてESLで学ぶ人は『若者の学びの場』ばかりでもありません。学ぶ目的も多種多様、これも筆者の経験ですが、クラスには銀行の英語研修(メキシコ)、警察の英語研修(コロンビア)などの30代など意外な経歴を持つ人たちもいました。そういうのをひっくるめて海外のESLの状況を理解しておくほうが良いと思います。

ESL2 ESLもいろいろ

一例として、日本の海外留学サポートサイトを見ているとQuebecの中でも様々な英語研修先を紹介しています。例えばMontrealでも複数の小規模な学校をいくつかご案内。個人的にはよく知りませんが、中小の学校ならではの小回りが効いてコスト面や細やかなサービスなど期待できるところがあるのだと思います。大学が運営しているESLは基本的にシステマチック。例えばマギルの場合、レベルチェックも厳しく、最初の授業でかなりのクラスメンバーが上のクラス下のクラスへとガラガラされます。ホームワークのボリュームもかなり大変、先生も大学院修了クラス、上位のクラスはカナダの大学・大学院を目指すための専門的な英語教育を行えるティーチングメソッドも洗練していますので、その分授業料は他のESLよりも高くなります。このあたりは自分が何を得たいかを考えてESLを選ぶのが賢明です。

 

カナダの大学11 ブリティッシュコロンビアBritish Columbia の大学etc

ブリティッシュコロンビアBritish Columbiaの大学

British Columbiaは太平洋岸に面した州、人口も西部カナダ最大。その人口はVancouverと州都Victoria周辺に集まっています。このあたりはカナダで唯一の温帯地域で冬も他のカナダほど寒くはなりません。また、南にいけばすぐにアメリカのワシントン州に接します。

この州の特色の一つに人種構成があります。Vancouverでは中国系を中心としたアジア系人種が多数。これはカナダの大陸横断鉄道の建設の際、安価な労働資源としてやってきた中国系住民。そして最近では香港の中国返還の際、Commonwealthの立場で多くの香港市民の移住先としてカナダを選んだからだと言われています。アメリカ西海岸の場合は、黒人とスペイン語を母国語とする中南米諸国の人たちを街中で多く見かけるのと大きな違いです。

British Columbiaの大学はVancouverの狭い地域に集約されます。THEのような大学ランキングでも評価の高いブリティッシュコロンビア大学University of British Columbia同様に評価の高いサイモンフレイザー大学Simon Fraser University、そして州都Victoriaにあるビクトリア大学University of Victoriaも日本との交流が盛んです。なお余談になりますがSimon Fraser Universityのキャンパスにあるモダンな建物を使って一昔前一世を風靡したTVドラマ『X-File』の撮影が行われたりしています。

ブリティッシュコロンビア大学 University of British Columbia https://www.ubc.ca/ 

サイモンフレイザー大学 Simon Fraser University https://www.sfu.ca/

ビクトリア大学 University of Victoria https://www.uvic.ca/

ブリティッシュコロンビア大学 University of British ColumbiaのメインキャンパスはVancouverの西部地域の海沿いにあります。日本関連としてはこの地で亡くなった新渡戸稲造氏を記念する庭園・新渡戸庭園と周辺にはアジア地域関連の研究施設があります。

新渡戸庭園(植物園)https://botanicalgarden.ubc.ca/

【写真】アジアセンターf:id:FOU:20201013060347j:plain

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Victoria周辺

州都VictoriaVancouverからも近いのですが、その位置が本土ではなくバンクーバー島側にあるので行くとすれば飛行機か船になります。そのためVancouverの喧噪から離れた落ち着いた雰囲気。観光するにも長期滞在するにもオススメできる場所です。学生身分でも語学研修などで訪れるのでも治安も良く楽しめます。

【マイルゼロ】カナダを東西に縦貫する国道の起点の碑

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【写真】ブッチャート・ガーデンButchart Gardens Victoriaにある美しい庭園。アメリカの観光客も良くきます。

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【写真】州議事堂と少しひなびた風情の港も観光スポット

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アメリカ・シアトルの情報を少し

カナダ目線でみるとこれでだいたい終わりなのですが、アメリワシントン州は間近。TorontoMontrealアメリカのChicagoNew YorkBostonあたりと近いのですがこちらではさらに簡単に往来ができます。例えばVictoriaからの直線距離ならVancouverへ行くのもSeattleに行くのも同じ。飛行機で日本からこのエリアに行くにしてもSeattleに行く方が便利かもしれません。Seattleの大学と言えばどちらも名門のワシントン大学University of Washingtonワシントン州立大学Washington State Universityがあります。国境を越えることになりますが、大学からの語学研修や学生個人で語学研修でこのあたりに行くのであれば両都市を見比べをして違いを感じてみるのが良いと思います。また、アメリカ側のメリットはSeattleならMLBNFLプロスポーツ観戦、近郊のマウントレーニア国定公園などへ行ってみればカナダとの文化の相違を感じれると思います。

ワシントン大学 University of Washington https://www.washington.edu/

ワシントン州立大学 Washington State University https://wsu.edu/

【写真】ボーイングの工場見学1 SeattleにはBoeing社の飛行機製造工場があります。ツアーに参加すれば製造中の大型旅客機を間近に見れます。

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【写真】ボーイングの工場見学2

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【写真】マウントレーニア国立公園1 Mount Rainier National Park Seattleから日帰りで十分楽しめます。この時は市内のホテルからGray Lineのバスツアーを使いました。Gray Line https://www.grayline.com/は、カナダを含む北米を中心に都市圏ツアーを行っている会社で頼りになります。

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【写真】マウントレーニア国立公園2

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【写真】マウントレーニア国立公園3

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カナダの大学10 アルバータAlbertaの大学2

カルガリー大学 University of Calgary https://www.ucalgary.ca/

筆者個人的には、カナダ西海岸で学部レベルの学生が語学研修を中心とした訪問を考えるならこちらが一番だと思います。まずCalgaryから。

Calgaryカナディアンロッキーへの玄関口。Calgary空港からダウンタウンへもスムーズに到着できます。この街の特色は都市計画で市内中心部への車の流入を防ぐため郊外のトラム(CTrain)の駅周辺に大きな駐車場を設置し公共交通機関の利用を促しています。市内にはボウ川Bow Riverが流れ夏場は人々の憩いの場となっています。

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University of Calgary へ行くにはトラムで、そのままの名前University Sta.を下車してすぐになります。この時筆者がUniversity of Calgaryへ行った理由は映画鑑賞。国際交流基金は海外事業の一つとして日本文化の紹介をやっていています。たまたま総領事館の文化広報担当のお誘いもあり行ってみることにしました。国際交流基金は外務省所管の機関ということもあり、大学で働く者からすると少し遠い感じもしますが特に海外では仲良くしておくといろいろ良いことがあります。このあたりは大使館・総領事館の広報文化担当の人たちも同様。

国際交流基金 https://www.jpf.go.jp/

(記憶がうつろですが)土曜日の夕方に渋めの日本映画を2本上映。大きめの講義室は盛況。無料イベントということもありますが、それなりに日本文化に関心のある学生が多いことを感じられました。また、こんな時には当該エリアの日本に関係のある人たちが集まるのでネットワーク形成のためにも学生でも研究者の人でも積極的に参加してみましょう。 

いくつかCalgary情報

リヴァーカフェ https://river-cafe.com/

リヴァーカフェは、ボウ川沿いの公園の中にあるカフェ。出来て30年たちますがとても良い雰囲気で市民の憩いの場になっています。筆者個人的には夏のブランチが良い感じがしますが、冬に店内の暖炉で一息つくのも悪くありません。

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カルガリーからカナディアンロッキー

学生引率でこのあたりに来たら必ず行かないといけないところ。地理的にはCalgaryからカナディアンロッキーまではそう遠くはありません。バスツアーなどを使えればなんとか日帰りでも行けます。余裕をもって行くならカナディアンロッキーの拠点Banffに泊まって行く方がオプションが増えます。Banff発のツアーは途中の名所であるレイクルイーズやエメラルド湖、最後にコロンビア大氷原に行き着く感じ。同じツアーなのに日本語ツアーの方が割高な印象です。なおレイクルイーズできれいな写真を撮ろうと思ってもなかなかお天気が許してくれないことを覚悟しておいてください。

【写真】Banff市街

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【写真】Banffを出発するとこんな光景が続きます

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【写真】コロンビア大氷原での氷河の上歩き

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【写真】道路上に普通に熊やシカが現れます

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