Harvard Univ. や Colombia Univ. を中心に大変そうです。(MEXTに言われたんでしょうが)米国内での学業や研究が困難になった留学生や研究者を、東大を含めて日本の大学たちが一時的に受け入れる方針を発表したところで(多分)誰も来ません。そう、日本の大学では、アメリカの大学に行きたい・学びたい人たちにへの受け皿のレベルに達していません。また、今の心配も大切ですが3年後のポスト・トランプの時代も考えなきゃいけません。筆者のスタンスとして、日本やアメリカでの政治傾向・分析には参加しませんが、アメリカは留学・研究等々深くかかわっているので今後に向けての分析と注意喚起を。
共和党トランプ政権が大学に怒る理由?ーポイントは二つくらいー
直接的な理由は、ガザ地区へのイスラエルによる(非人道的な)攻撃を契機に、パレスチナを人たちを支援する学内デモが盛んに行われ、イスラエル(ユダヤ人)に対する批判が先鋭化した学生運動が起こっているのに、大学当局は、イスラエル系学生に対してのいじめや差別を見過ごしているんじゃないのか?という不信感から生まれていると感じます。その根底に筆者の感じるのは、もともとのイスラム教的価値観を持つ人たちへの漠然とした格下感。
私立大学のアイビーリーグとかは特にダメ?
で、今回わかったことは、全部とは言いませんが、アメリカの一部の私大は、連邦・州政府からも多額の補助金をもらい、授業料もお高め(特に留学生)の状態で、大学運営にあぐらをかいた緩い経営していたのかもしれません。それにダイバーシティ・多様性とかいいつつも、コアの顧客は、アメリカの白人富裕層だし、これまでかなり親方星条旗で好き勝手やっていけたことに気づけさせられました。
それをトランプ大統領さんは嫌ったんだと思います。アメリカの超友好国とされるイスラエル(ユダヤ人)への抗議活動は(筆者もやっていることはヒドイとは思いますが)許容の限度を超えてしまったと考えるのが良いと思います。で、ここがポイントで、そんな方向性の大学が多くある場所は、大西洋岸の旧十三植民地があったりしたところ、カリフォルニアを中心とした太平洋岸諸州で民主党の地盤となっているところと重なります。そんな民主党色の強い大学ですから、LGBTq SOGI のような価値感は肯定的に受け容れられています。また、ここも注意ポイントで、日本から多くの飛行機が飛んで最初に着陸する場所が、大陸の両岸が多いので、日本人的には、なんとなく民主党的な空気のアメリカが普通であると感じてしまうのかもしれません。
アメリカも価値観いろいろ
でも、そんなアメリカを全体的に見渡してみると、大学もいろいろで、全体的にどこでもリベラルということでもなく、例えばテキサスA&M大学 Texas A&M University(テキサス州)のような軍産官学との関係の深い保守的な大学が結構あったりもします。この大学は、日本の大学との交流も盛んなので、大学働いている人ならご承知かもしれません。
で、今回のトランプさんの大統領選の投票結果でわかってきたことは、アメリカ国内には、不法移民、人口中絶、同性愛・同性婚、人工中絶等々に関して否定的な考えの人たちが、約半分(以上)はいることが見えてきます。
これまで日本人が思い描いてきたアメリカというもののイメージや定義のようなものは、どちらかというと民主党(リベラル)的な価値観のアメリカの姿が中心で、トランプ政権的価値観への理解・見直しが必要になってきました。しばらくの間は、ダイバーシティーであったりSDGSやLGBTq、 SOGIのような価値観と現代社会とのマッチングについて、これまで日本人は(どこかからの入れ知恵で)肯定的しすぎていたかもしれないという可能性を考えないといけません。
このような社会の分断は、カリフォルニア州がわかりやすく、民主党系州知事の施策により軽微な窃盗やフラッシュロブ(Flash Rob)なんかが起こっても警察は真面目に対応すらしてくれなくて、被害に遭ったお店は泣き寝入り状態。地下鉄のような公共交通機関なんかでもお金払わずゲートを乗り越え放題。(お国は違いますが、パリのメトロなんかも誰も注意しません。)このような行為を許容し、不法移民や低所得者層の権利を守る寛容?な施策を行うことについては、そうでないないと考える住民からの不満にどう応えるべきか?。車を焼いて無関係の商店を略奪をすれ人たちがいて、警察では対応することができないのであれば、海兵隊や州兵を派遣することについて肯定的に考えるのは自然ともいえます。
3年後に注目
今のところアメリカでは、トランプさん的思考が優勢ですが、次の大統領選で民主党が政権を奪回すれば風向きは大きく変わるかもしれません。ここまで考えたり書いたりしてきたことはバイデンさんの時代に戻るかもしれません。そしたら日本もそれに合わせてやっていくしかありません。
このあたりのお話は、日本にずっといると、先行き不透明過ぎて何も見えないお話なんだと思います。
アメリカや世界を感じるための参考二つ(になればよいのですが…)
The Strawberry Statement
1968年ごろって、天下のコロンビア大学でも、学生による学部長室占拠なんかやっていんですね。で、結局、警察・州兵の介入となります。平和とか非暴力のあり方について考えさせられます、が、一方、大学当局にとっては、学生の主張なんて、イチゴが好きか嫌いかレベルの(無意味な)なものとの解釈。今現在の、トランプさんにとっては、学生によるガザ・パレスチナに平和を!のような主張は、Strawberry Statement なのかもしれません。
参考になりそうな時代
ナチス政権時代の東方政策や独ソ戦は、平和や人権とは程遠いことがたくさん行われてきました。ヴァンゼー会議は、1942年、独ソ戦初戦で赤軍を圧倒できず戦況の雲行きが怪しくなってきたころ、ベルリンで行われたユダヤ人に関する最終解決をどうするかをナチス政権幹部が行った会議。忖度という言葉が適当で、ヒトラーの出席はなしで、部下たちが『総統はこうして欲しいとお考えのはずだ…』的な進め方でユダヤ人政策が加速していきます。一方のソ連スターリン政権でも大粛清、ホロドモールやカティンの森事件が行われた時代。あまりに多く無慈悲に失われた人の死を現代の教訓、反省になれば良いのですが…

