これってざっくりの話ですが、今でも私大ってこんな調子
若い同窓生との出会い
最近、筆者と同じ出身大学でかなり若めの卒業生とお話する機会がありました。この人、今現在、関西にある私立大学で働きながら、社会人向けの人社系大学院(博士前期課程)に入学して自己研鑽中。さらにこの人、出身大学の同窓会組織とからんで(というかやらされて)同窓会誌の編集にも積極的に関わったおかげでいろんな卒業生(一流企業の社長とか)ともつながりがあってかなりの人脈通。筆者のような同窓会誌が送られてきてもすぐにゴミ箱ポイのような何もしていない人物にとっては、なんとなく気後てしまいます。
無いようである学閥形成
で、彼(女)とお話していた際の気づき。彼女、同窓会からのOB・OG情報に通じているので『〇〇大には△△さんが部長でいる。◇◇大には二人いて…』などなどどこ大学にどんな人物が働いているのかよくご存じ。やはり私大は私大のルートでつながっていることを再認識。
そんな話をしながら筆者も昔を思い出してきました。
そう、筆者が最初に働いていた私大も、同じような感じ。当時は(昔のことなので?)大卒職員は男性だけ、それ以外のスタッフを短大卒高卒の女性でまかなうような職員構成。今から思うと、筆者ごときでも一応将来を嘱望されたエリート職員だったのかもしれません。辞めたけど…。それはさておき、その大卒職員はみんな同じ大学出身者。年に数名のルーティーンの職員採用なので、リスクを伴ってまで外部に向けて求人情報を出すより信頼できる(であろう)ルートで一本釣りすることを選んでいたんだと思えます。そのあたりって特に小規模大学の職員雇用の特色といえます。今から働くことを考えている人もここがポイント。
反対に規模の大きな私立大学、東京でいえば早慶、関西では関関同立のような大学なら職員募集をする際、わざわざ外部からリクルートしなくても、求める人材を大学の募集で集めることが可能。例えば、日大なんかみていると教員でさえ(無理して?)自分の大学出身者で固めています。こんな状況では、(例えば)慶応大学さんが職員募集をして早稲田大卒を採用して働いてもらう必要性もなさそう(それに来ないでしょうけど…)。ですので、大学内の組織は、(悪い意味でいうと)大学時代に遡った学部・クラブ活動歴(相撲部とか)・卒業年次あたりによる上下関係が職場内にまで持ち込まれやすくなります。そこで働きたい人はそんな組織にうまく溶け込めるかどうかが大きなポイント。
このような日本の私立大学の文化・体質は、私大で働きたいと思っている人は覚えておく方が良いと思います。
こんなご時世になっても私立大学の経営って緩い?
で、話はちょっと変わって、筆者の働いていた頃の私大の給与計算。小規模な大学だったこともあり給与計算の根拠は、国家公務員行政職俸給表。例えば、新卒で入学すると、通常の国家公務員の大卒者の初任給より二号俸(だいたい15000円くらい)上の金額からスタート。同じく教員であれば教育職俸給表を利用。昇進昇級も国家公務員と比べればとても自由でどんどん昇給する仕組み。ついでに年度ごとのベースアップも人勧に依存。確かにベースアップを最終承認する法人理事会おいても『人勧では~』と説明しやすいので、大学の経営状況に左右さず給与がきまります。さらにバブル期や受験生の多かった時代は、入試関係の手当もいっぱいついてお祭り状態。ですので当時の文部省所管国立大学では給与面ではかないません。今ではさすが厳しいと思いますが…。
ヨコの比較もーそれなりに横のつながりはあるー
①組織の改革志向に乏しさと根拠のない余裕
地方の私大を中心に定員充足(学部の入学定員・収容定員)を満たすことができないところがどんどん増えています、が、そんなちょっと危なめな大学でも、長年蓄積した入学者情報があるので、多分(憶測)大学の全体的な財務状況を加味して分析すれば、それぞれの大学毎に定員充足の〇〇%くらい来てくれればなんとか採算ベースの乗る的な低空飛行なりの消極的な相場観があり、それが給与が下げ止まらない理由の一つになっているのかなぁ~と感じてしまいます。それに、まあ、誰でも自分の給料が下がるのは嫌なものです。
また、私大の場合、法人設置者がたくさんの中高や専門学校のような教育機関を抱える教育系コングロマリットとなっている場合が多いので、経営上、法人トータルでの人事・給与を考える必要があるのかもしれません。同様に機関別認証評価などによっても財務状況や人事・労務の状況もチェックされるので(認証評価時の指摘をさけるため)見かけ上、適正?な給与の支払いの維持も求められます。
②それでも給料が下がったらいよいよ終末期
そんなゆるゆるの私大でも、本当にヤバい状態になってくると給与や賞与の改定に手をつけだすことに。もしそんな私大でも働きたい人がいるのなら、面接の場で(せめて)将来の昇進昇級のモデルプランでも見せてもらって言質を取り、少しでも安心の材料とするのが良いと思います。
いろんなものに書かれているとおり、特に地方私大の経営環境は、今後今以上に経営環境の悪化が予想されます。これは数値上の必然。というか、その18歳人口の急減により、その状況は、都市部の大学へも波及することも必然。ところが、筆者がとても若いころ、私大協だか私大連だかわすれましたが何かの会合へ出た際、当時の18歳人口の急増に加え大学受験者の増加に備え受験生をたくさんを受け入れましょうでの盛り上がり。そんなご時世なので臨時定員増なんかも加味して何もしなくても学生は来てくれました。そんな時代でさえ、日本の人口動態を見ていれば、今の時代がやってくることはわかっていたろうに、人間は欲深いというかキリギリスというか…。大学で経営で勝ち抜くのは難しいものです。