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【開催間近】千葉科学大学ってこれからどうなるのか考えてみる3 第3回会議の論点予想

第二ラウンドまではジャブの応酬?両者何をやりたいのやら… 第三回開催までの論点整理。始まる前から熱くなっても仕方ありませんのでほどほどに。

6月30日(日)に三回目会議を行うようです

銚子市さんが、第三回の開催通知を公開しました。主な議題は以下の三つ。

・他の公立大学などの運営状況について
公立大学法人化財務シミュレーションについて
・地元ニーズ把握のための対応について

四月から始まって三回目になりますが、議題だけみていてたら全然進んでいません。

会議資料から読み解くと、

①類似性のある先行公立大学と(今さら)比較対象してみる

②法人化するとしてその財務状況を(今さら)考えてみる

公立大学化することによる銚子市の住民のニーズを(今さら)知ってみる

のようなテーマで(多分)公立大学化の是非を考えるようです。

結局銚子市さんはどうしたいのか?

論点整理してみると、加計学園さん側は、もうここでは私大としては経営できないので撤退するけど、そのあとは公立化すればなんとかなるのと思うのでよろしく!という立場。ですので、意見の表明は終えています。それに対し銚子市さんはどうするのか?撤退する加計学園がいう公立化すれば大丈夫という甘い言葉を信じるのかがポイント。議題の立て方を見ていると、全部は無理だが中身を吟味して一部を公立大化するという落としどころを模索しているようにも見えます。

ぽつんと薬学部問題

その条件闘争の中で、一番の議論となりそうなのが薬学部。筆者の目線では、看護学部もしくは危機管理学部ならまだ議論・交渉の余地はありそうですが、薬学部は一番存続の是非を議論すべき事がたくさんあるように感じます。で、今さらでそもそも筆者が気になるのはその場所。6年制薬学部では5年次生以降、薬学教育モデル・コア・カリキュラムに基づく長期実習を病院・調剤薬局等の施設で必ず行います。ただ、大学周辺を見渡しても協力してくれそうな施設はほんのわずか。そのようなところを含め、これまでずっとこの大学の薬学部が低迷している一因と筆者は感じます。

銚子市には銚子市民病院というものもありますが、その規模はとても小さく、病床数は100床に届かない(そのうち半分近くは療養型)規模。とても実習を実施できる病院ではありません。そのほかにも周辺に民間病院はありますが介護・療養型が多いことと実習への協力をしてくれるかはそもそも未知数。やはり、病院実習先は千葉市成田市方面となりそうですが、どちらもこの大学からだと電車で1時間を軽く超える時間揺られていく必要があります。

議題上、類似性があり比較対象となりうる公立大薬学部は、多分というか必ず山陽小野田市立山口東京理科大学さんになります。山陽小野田市も人口6万人足らずの地方都市で、低迷が続いていた山口東京理科大学公立大学化して引き継ぎました。ですので、この事例を用いて薬学部を存続させる方向性を両者で考えるのかもしれませんが。筆者の感じる相違点が一つ。山陽小野田市内や隣接する宇部市にも実習可能な病院が豊富。そんなで、今まで薬学部が無かった山口県としても歓迎ムード。(多分状況が違いすぎて比較対象にはしませんが)最近開学した和歌山県立医科大学薬学部さんも地域の要請を踏まえ県が主導で設置されたもの。特に公立大で薬学部を作るには、救済目的だけでなく地域からの期待は欠かせません。

ところが、最近、千葉県内では順天堂大学さん国際医療福祉大学(成田薬学部)さんが新たに薬学部を開設してしまい、薬剤師不足などの言い訳も困難な状況に。定員割れで薬剤師試験の合格率も低い千葉科学大学薬学部の必要性は下がりつつあります、というか、どうでもよくなってきました。

なぜ閉校を躊躇する?

第三回会議が始まる前の段階で盛り上がっても仕方ありませんので、今回はこれくらいにしておきますが、多分以上のようなことで会議が進みそう。

18歳人口の減少は今後も続く中、公立化という手法で大学を存続させることも選別の必要な時代に入りました。とはいえ加え公立化したら黒字化するか否かを主要テーマで議論するのにもがっかり。その意味では、地域に必要な大学かの視点を議論に加えるかはとても大切。

このことについて、筆者が遠く神戸からこだわる理由は。今後の公立大学新設時のモデルケースとなりそうだから。会議が終わったらまた考えるようにします。

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⇩こちらは和歌山県医大薬学部の事例 公立大の中では一番うまくいっていると思います。

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