FOU’s blog

日本の大学 今 未来

日大の出来事を感じながら私立大学の有り様を考えてみる3

日大さんのことは大切なので方向性が定まるまで引き続きフォローしていきたいと思います。

私立大学等経常費補助金(約90億円)が不交付

日本私立学校振興・共済事業団は、1月26日、2021年度分の補助金の不交付を決定しました。日大さんは、同時にHPに、日本大学再生会議と第三者委員会を設けてこれからのことを考えます、授業料は(今のところ)上げないようしますetcと書いています。普通に考えて90億円って大学経営上大きなお金です。授業料に転嫁しないといっていますが、補助金の不交付は、2021年度以降も継続する仕組みになっていますので、新たな自主財源がないと遠からずお金が無くなってしまいそうです。

同時にHPには、第1回日本大学再生会議の議事録(要旨)ものっていました。この会議は、2021年の末に設置されて1月に第1回会合が行なわれ、所謂誰が見ても(まあ)納得がいく外部有識者さんが顔を揃えています。3月末には答申を出すことが決まっているようです。筆者として気になるところは、とても偉い有識者さんが集まっているので、会議のスケジューリングがかなり厳しく、答申出すまでに会議は多くても数回が限界。答申の方向性は、(多分)決まっているので全員集まるというのは、外部向けのセレモニー的部分もありそうなので、それほど気にするも必要ないのかもしれません。手前味噌的ですが、議事録を眺めていると、筆者も問題視していた女性人材の活躍や学閥問題も出席者から指摘があったようです。このあとは3月の答申を楽しみに待つことになります。

今後の気になるところ

今回の日大さんの改革への動きは、今始まったばかりとはいえ、一応、取り組み、進め方はマニュアルどおりで及第点?とも言えます。

ただ、気になる部分もあります。多くの人は忘れがちになっていますが、2017年頃、医学部入試の実施方法について(日大さんだけではありませんが)大きな社会問題となりました。そして、大学基準協会さんが実施している機関別認証評価について、2020年2月に2017(平成 29)年度大学評価結果(判定)が変更され【否】となってしまいました。その理由としては、①受験者の属性による不公平な取り扱い、②学生の受け入れに係るガバナンス、③入試に係る内部質保証、あたりが指摘のポイント。例えば、女性受験生の不平等な取り扱い、医学部卒業生の子弟の優先的取扱いなど、大学入試の出願書類には書かれていない部分で受験生に対して何も告知なく不公平・不平等な大学入試を行っていたことが後刻判明したので、大学基準協会さんとしても遡及変更することになりました。このことは、他の医学部にも同様の事例が多く発生し、社会的制裁を加えられています。日大さんの場合、今回の事件も大学内のガバナンスであったり風通しの悪さが起因している部分など、医学部入試の際の状況と大きく変わらない体質として見られることになります。そのためには、短い時間ですが、現執行部の人たちは、一生懸命頑張って目に見えて日大は変わった!と思われる取り組みを行なう必要があると感じます。

大学基準協会さん 機関別認証評価→日本大学 を探せば評価結果を見ることができます。

www.juaa.or.jp

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