FOU’s blog

日本の大学 今 未来

日大の出来事を感じながら私立大学をいろいろ考えてみる1

こちらは特別編。相撲部だのアメフト部の関係者が巨大大学の理事会を仕切っているって国立大職員だった筆者には理解しがたいところがあります。ガバナンスの破綻というかそこで教えている先生たちや学んでいる学生たちの沈黙も薄ら寒く感じます。ここでは筆者の私立大学の思い出話をいくつか。これから私立大学で働いてみたい若い人は参考に(なれば)してください。

1 ははぁ!と言って受け取らないといけないお給料

これは20世紀終わり頃、筆者が私大で働いていた頃聞いた話。当時でももちろんお給料は銀行振込をやっていたのですが、インターネットバンキングはまだやっていなくていろいろ不便なこともあり、職員の求めがあれば一部もしくは全額を現金渡しすることも可でした。そんな時代、近所にある私大(女子大)はとても面白いセレモニーがあることをを教えてもらいました。給料日、幹部の職員さんたちはゾロゾロと理事長室に出向き理事長から直々に給与袋を受け取る栄誉があったとのこと。その時、職員たちはうやうやしく両手を差し出し『ははぁ!』と言って(大のオトナが)受け取るのが慣例。ちなみにこの女子大は、その当時女子学生たちは黒い制服を着ていましたが、今はそれはなくなり少しは自由になりました(今でも女子大でやっています)。そして筆者たちは『うちの大学はそんなことがなくて良かったね』とみんなで話あっていましたが、その自分大学でも『2』は目撃しています。

2 秘書のお尻タッチが許されていた時代

筆者のいた大学の事務局長は(慣例で)外部から(一応)引き抜き?していて、筆者のいた頃は、国家公務員の退職者(この人は文部省じゃありませんでした)がやっていました。この人いつも事務局長室でタバコモクモクして何をしてるか分からない人。月に何回かやる朝礼の時、秘書の女性にみんなが見てる前で平然とお尻タッチをしてニヤニヤ。当時はハラスメントという言葉もなく処罰もない時代、日常ありふれた光景でした。

その時代って、他にもセクハラ系がいろいろ、ご存じの人も多いかもしれませんが、西日本にある某名物私大でも、70過ぎた総長さんがハラスメントをしまくり刑事事件になっています。ハラスメントされた女性(複数)には、周囲の連中(女性を含む)も『これも仕事のうち』的なガマンの強要をして問題意識は全くなし。また、この大学グループは(その当時)定員の何倍もの学生を入学させ、指摘されたら『うちはアメリカの大学ように入りは簡単で卒業は難しい』言ってのけれる自由奔放さがありました。

3 ゴルフコンペに強制参加

筆者の住んでいるマンションに私大でネットワーク管理のお仕事(業務委託)をしている人(自治会の知り合い)がいます。お仕事的には、学内に専用のオフィスがありLANだの教務システムやmoodleだのの管理をしていているようなのですが、定期的に理事長からゴルフコンペ参加への声がかかり(ホントは行く気がないのに、次年度の契約更新が心配で)参加しているとのこと。非常に分かりやすい同調圧力の典型と嘆いていらっしゃいます。

4 学園祭の夜は宿泊マスト

これは知り合いの私大事務職員(女性)とのお話。大学祭になると上司からの命令で大学に泊まるように指示(強要)されます。(学生対応が目的のようですが)筆者的にはそれだけでも意味不明でどうかなあと感じますが。その際の勤務時間管理の意識はゼロ。当然超勤や振替休日も出ないそう。こんな管理職員の資質に欠ける人たちが大学内には結構います。

5 非常勤職員の雇用条件

こちらは関西の大手私大。非常勤職員を募集して面接の際に『本学では歓送迎会や忘年会、新年会、ビアパーティーなど催事が多くありますが参加できますね?』と必ず念押しされる、そして採用になります。なお、社内文化は体育会系で上司の言うことは絶対で、ヘイヘイなんでも聞いているようです。

関西というか首都圏以外にいると東京の私立大学のやっている大学スポーツには違和感を感じます。大学の方針によって選定理由のよく分からないまま強化指定された運動部を作り日本中の高校から引き抜いたり、特別な費用のかかる施設を作ったりして(多分)大学を盛り上げよう?としているやり方って、1980年頃までのオリンピックでソ連東ドイツのような旧共産圏のようになんだかスポーツを国威発揚に使って金メダルを取りまくっていたころのことを思い出してしまうのは、筆者くらい?。お相撲やアメフトをバックボーンとした人たちが大学の進路を決めるというのはかなりのチャレンジだと思います。

 

 

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