FOU’s blog

日本の大学 今 未来

ヨーロッパの大学7 UK編

 いよいよ?ヨーロッパ編の取りとなるのが英国。

Q まずクイズ   この建物はなんの施設でしょう?

所在地は、6-9 Carlton House Terrace, London SW1Y 5AG 大学の事務職員でこの写真をみて『あ~知ってる!これは○△◇の入口でしょ』と言える人物は超上級者(なんの上級かはよくわかりません)。知っているとすれば、東大、京大、早慶あたりで国際交流に精通した人なら可能性あり。日本国内でも即答できる人は(多分)100人以下の難問。答えは最後の方で。ヒント:大学ではありませんが、英国の重要な学術研究支援団体の本部です。ちなみに筆者は、ちゃんと中に入って、紅茶とクッキーいただきながらお仕事をしました。

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普通にすすめられる留学先

筆者はカナダ党なので、長期の留学先はカナダを一番にすすめますが、イギリスも決して悪くはありません。 特にロンドンエリアには良い大学が集中していますし、イギリス全国的にも大学としての質的な保証はされていますので留学してみてハズレな大学は少ないと思います。また、世界的にそれぞれの大学の評価が定まっていますので、留学をした学生のキャリアパスとしても将来的にも役立ちそうです。それに地勢的に公共交通機関のみで通学することが可能なエリアが多いことも魅力だと思います。治安も通常の警戒心でやっていけます。あとはコスト面。

イギリスやオーストラリア、ニュージーランドあたりの英語圏もそうですが、留学生の受入れには積極的な一方で、その授業料はしっかりいただきます。日本みたいに、外国からの留学生は(多分・きっと)お金に恵まれていないだろうからと(勝手に邪推して)出身国の所得が分からないまま、授業料を減免や返還義務のない奨学金をプレゼントしたりということはありません。また、奇特な受入れ教員が留学生のためにカンパを求めて基金作りをするようなお話も聞いたことがありません。粛々と支払いできないのなら「今回は残念でしたね。また機会があれば是非あいましょう」とお別れになります。このあたりは日本の留学生政策もクールに改め、求める留学生も諸外国の(ある程度)裕福な学生層を対象にする必要があると思います。

カナダ党の筆者も困る?ところは留学生対象の授業料の跳ね上がり。20年くらい前までなら他の欧米諸国と比べても、またカナダ国内との水準と比べてもまあ納得がいく金額だったのですが、最近はどんどん高くなります。その理由は一部の国(はっきり言えば中国のことですが…)の留学生が大挙やってきて中国専科となってしまうためその歯止めを兼ねてが大きな理由、これは日本においてもそうですし、欧米の大学も同様。それぞれの大学としても留学生を受け入れる際、一定の国ごとの定員・学生とかの設定によりバラエティ豊かにしないと、何のために、そして誰のために大学があるのかわかりません。

「どの分野も強い」という強み

例えば今回の新型コロナウイルスワクチン開発でもイギリス系製薬企業とオックスフォード大学との共同研究が進み量産化までこぎつけました。医学・医療の分野の優位性ははやり少し前まで世界中に多くの植民地を抱え様々な地で生じる疾病対策のノウハウがあるものと言えます。このあたりは金融・経済学のフィールドにも強みを持つのと同様。また、どの大学も大学としての教育提供の質的保証も感じられますので比較的安心して留学できます。あとは筆者のように「(国・地域選びで)どこが好き」的な自身の嗜好によるえり好みで最終決定をすれば良いと思います。あとは写真で。

 【写真1】Heathrow Express と Oyster Card

Heathrow Expressはその名のとおりHeathrow空港のいくつかのターミナルから London Paddington 駅を結ぶ電車。停車駅が少ないのであっという間に空港駅~Paddington 駅 に到着します。利用するときは、往復切符がお得。なお、時間的に余裕があるなら同じ路線の在来線を使えばもっと普通に乗れます。イメージ的には(関西圏外の人にはとてもわかりにくいですが)南海電車なら特急ラピートで行くか空港急行で行くか。JRなら特急はるかで行くか関空快速で行くかの違いみたいな感じです。(成田空港の場合、東京方面からJRを用いるならNEX以外の手段が見つからないところが困りものです)

Oyster CardPASMOICOCA的なプリペイド式カード。ロンドンの地下鉄はチケットの販売機自体が少ないのと、人がたくさんいる中、駅周辺で財布だして現金を見せるリスクも回避できるのでこちらもおすすめです。

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www.heathrowexpress.com

oyster.tfl.gov.uk

【写真2】イギリスにいるとこの横断歩道の表示と地下鉄に乗った際の mind the gap が耳に残ります

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【写真2】  Tower Bridge

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【写真3】Palace of Westminster

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【写真4】月並みですがFish & Chips どこのお店でも悪くないお味ですが、あれもこれもいろんな種類を買うととてつもない量になるので注意が必要。このお店(Micky's Fish & Chips)はPaddington 駅からすぐにあります。

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【写真5】Fish & Chips 2

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【追加写真1】パブで食べたらこんな感じ

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【写真6】ロンドンでフレンチ1 ハロッズの近くのホテルレストラン。なお、最近オーナーさんが代わったようで(お店はありますが)ブリティッシュスタイルになっているようです。

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www.therestaurantatthecapitallondon.com

【写真7】ロンドンでフレンチ2  MaryleboneConran Shopの2階にあるレストラン。スタッフのおもてなしがとても洗練されています。また、筆者個人的にもこの店の味つけが気に入っています。写真は見てのとおりの牛フィレ肉のロッシーニスタイル。Oxford Streetあたりでのお散歩・お買い物にあわせて楽しいお食事を。

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www.orrery-restaurant.co.uk

【写真8】Hyde Parkを歩くカモ

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【追加写真2】University College London の Blomsbury Campus 

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【追加写真2】University College London の Blomsbury Campus 

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 Aそれでは正解発表

 答えは、The Royal Society でした。日本語では複数の呼称が用いられますが主として王立協会と訳されています。The Royal Societyはイギリス最古の学術研究の啓蒙・顕彰・支援を行う団体。日本的に言えばJSPSがそれにあたります。ただ、イギリスの場合、The Royal Societyは広めに自然科学系分野全般を担当、広義の人文社会科学系分野ならBritish Academy、それ以外にEconomic and Social Research CouncilESRC・経済・社会科学系分野)、Engineering and Physical Sciences Research Council (EPSRC・工学・物理系分野)、UK Research and InnovationUKRI・先端研究分野)のような機関が該当するフィールドの支援を行っているのが他の国の制度と異なっているところ。なお、大学の国際分野をやっている事務職員で教員にこんなことをスラスラ説明できると尊敬されるか気味悪がれます。royalsociety.org

www.thebritishacademy.ac.uk

esrc.ukri.org

 

epsrc.ukri.org

www.ukri.org