ラバル大学 Université Laval ーカナダ・ケベック州の大学ーその4
ラバル大学Uniersité Lavalと周辺
ラバル大学Université Lavalは、Quebecの州都Quebec Cityにある大学。他の都市からQuebec Cityへは、飛行機が基本。ただ、Torontoや近隣のアメリカの諸都市からのフライトもありますが、便数はそれほど多くありません。
州内のMontrealから行くとすれば、鉄道(VIA Rail)か長距離バスの利用となります。鉄道は日本人のイメージからすると本数はかなり少なめ、どちらかと言うと長距離バスの方が予約なしで乗れて便利です。Lavalという名はヌーヴェル・フランス初代の本国から派遣された司教 François de Laval に由来しています。この地区は、Quebecの中でも仏語優勢のエリア。大学の人は英語を話してくれますが、観光地の旧市街以外は 仏語を知らない人は不自由するかもしれません。メインキャンパスのあるサントフォアSaint-Foyは世界遺産の観光地Quebec City旧市街からそう遠くもない場所できれいな住宅街の中に。また、旧市街のアッパータウンには、Université Laval が管理する博物館Musée de l'Amérique Francophoneがあったりします。
ラバル大学 Université Laval https://www.ulaval.ca/en/
【写真】旧市街にあるラバル大学の施設1
【写真】旧市街にあるラバル大学の施設2
なお、歴史ネタ的には、このあたりは七年戦争(フレンチ・インディアン戦争)の古戦場がたくさん。モンモラシー滝の戦い(1759年)、アブラハム平原の戦い(1759年)、そしてサントフォアの戦い(1760年)などが現地の人の記憶に留まっています。
この時、イギリスは、ヌーヴェル・フランス侵攻のため、100隻を超える戦列艦隊を編成、一万人を超える兵員と多数の火器・弾薬、食料をのせてセントローレンス川を遡上、Quebecに到着しています。このコスト意識が十数年先のアメリカ独立戦争への引き金となったということまでは日本の歴史教科書にはあまり書かれていません。
The Battle for Quebec 1759: Britain's Conquest of Canada (English Edition)
- 作者:Ward, Matthew C
- 発売日: 2016/09/02
- メディア: Kindle版
【写真】州議事堂の外壁には1759年のアブラハム平原の戦いでともに戦死したウルフ将軍(イギリス)とモンカルム将軍(フランス)の像が今では仲良く飾られています。
【写真】 Château Frontenac とTerrasse Dufferin
世界遺産となっている旧市街は非常に美しく観光地化されています。語学研修などでTorontoやMontreal あたりに滞在している人は日帰りか一泊で旅行するととても楽しめる街です。