FOU’s blog

日本の大学 今 未来

大阪府立大学 阪神間公立大学ぶらり歩き その2 

大阪府立大学 http://www.osakafu-u.ac.jp/ 

府立登美丘高校仁徳天皇陵
こちらは大阪中心部からだと南海電車なんば駅からが基本。最近の南海電車は、インバウンドの影響もあって、関空と和歌山方面へ向かう南海本線が話題の中心ですが、こちらは、世界遺産高野山とを結ぶその名のとおりの高野線を利用します。最寄駅は、『白鷺(しらさぎ)駅』か『中百舌鳥(なかもず)駅』の両駅。ちょうど2つの駅の中間くらいにメインキャンパスがあります。大阪市大同様、最寄駅は、どちらもローカル感いっぱいのたたずまい。
この大学周辺の名所は、昔の教科書では仁徳天皇陵と呼ばれていた大仙陵古墳を中心とした百舌鳥古墳群、全国的には名前の知られていないたくさんの前方後円墳を見ることができます。また、近年、キレッキレのダンスで知名度が全国区になった大阪府登美丘高校さんもご近所です。
二つの駅から最寄り駅からキャンパスへは、どちらからでも下町情緒あふれる狭い道を歩いて10分程度。10年くらい前に2度ほど訪問する機会があった際の印象は、(学部よって)建物がボロボロ。特に社会科学系の先生とお話をした際、「何年も前から改築計画があるんだが全然進まない」との泣きをお聞きしました。
それが2年ほど前、改めて訪問した際には、キャンパス整備が済んだようで、(とりあえず外観は)全体的にとても綺麗になっています。

f:id:FOU:20190502161243j:plain

大阪府立大学中百舌鳥キャンパス正門(2006年頃)

この大学の成り立ちは、基本的には、それまであった府立大学群を統合する形で一法人化し、キャンパスもその多くを中百舌鳥キャンパスに集約してきました。
筆者が少しとまどうところは、学部名称。この『学域→学類』名での組織づくりは、それなりに長く高等教育機関で働いていますが、どんな教育、研究をやっているのか非常にわかりにくく感じます。(なお、大阪市大との2022年統合の際には、全て「学部」にもどるようです。)
基本的には自然科学系を中心としたオーソドックスな総合大学のスタイルで質の高い教育・研究をしている印象を持ちますが、一つ特色ある教育・研究の分野をあげるとすれば、「獣医学類(獣医学部)」。こちらだけは、関西国際空港の対岸、りんくうタウンの中にキャンパスがある特別な存在。数年前からの不毛な騒ぎで良く取り上げられ知名度があがった?関西圏唯一の獣医学部です。学風なども特別とりあげるものはありませんが、トリヴィア的にいうと事務職員の気風は、大阪市大とちょっと違い、いまでも大阪府職員の文化・影響が強い印象。長いシーズン(結構暑い時期でも)勤務中にネクタイ着用の男性職員を多く見かけます。

これから受験しようとする人は、大阪市大との統合話が気になると思いますが、当初は多少バタバタすることはあっても中長期的には今より良くなる方が大きく、悪い方向に振れることはないはず(個人的イメージ)。今でも良質な教育研究をおこなっていますので、さらにスケールメリットの増す(はずの)新大学に夢を馳せて普通にトライしてみれば良いと思います。

 

fou.hatenadiary.jp